事件の基本情報
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行ウ)24 |
| 判決日 | 2011-09-15 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件規定に基づく本件各委員に対する月額報酬の支給の 差止めの可否に関し,本件規定が法203条の2第2項ただし書に反して 違法といえるか否かであり,この点に関する当事者の主張は,以下のとお りである。 (原告の主張) 本件規定が,法203条の2第2項ただし書に反して違法となるか否 かの判断に当たっては,本件各委員の特質やその地方公務員法上の位置 付け,常勤の職員等との比較,それらを踏まえた法203条の2第2項 の趣旨,目的や改正経緯等の観点から検討すべきであるところ,同項の 趣旨は,昭和31年の法改正当時,繁忙とされていた選挙管理委員会や 人事委員会等の執行機関である委員会の委員について,その勤務の実情 等特別な事情のある場合においては,特に条例で規定することにより, 勤務日数によらずに月額又は年額等によって報酬を支給することができ るとしたものであるから,地方議会が条例をもって特別の定めをするに 当たっては,対象となる非常勤職員の職務内容及び勤務態様等の具体的 事情を考慮し,月額報酬制等を適用することが相当といえる特別の事情 があるか否かを判断し,裁量により決する必要がある。そして,多くの 地方公共団体において財政的困難に直面している社会情勢の変化を前提 としつつ,当該職務の内容,性質や勤務態様,地方の実情等に照らし, 月額報酬制をとるのを相当とするような特別な事情があるかどうかを検 討した結果,本件規定が同項本文の日額報酬原則に矛盾抵触して著しく 妥当性を欠く状態になっており,そのような状態が相当期間内に是正さ れていないといえる場合には,本件規定は地方議会の裁量権の範囲を逸 脱したものとして法203条の2第2項に違反して違法,無効というべ きである。この点につき,被告は,本件各委員の職責の重大さ等を理由 に月額報酬制の妥当性を主張するが,報酬は本件各委員の勤務の質及び 量に相応する形で支給すべきであるから,勤務量及び事実上の拘束その 他の負担の実情が極めて小さい場合にまで,月額報酬に相応した定額報 酬を支給することは明らかに不合理である。 本件各委員については,いずれも月平均勤務日数がわずか二,三日程 度であり,1日当たりの平均報酬は国の場合と比較しても高額である上, 委員が行う事務の大半は,委員が独自に調査,研究することなく,事務 局が作成した原案をそのまま承認する形で運用されているのであって, 実質は事務局の追認機関であるというべきである。 したがって,このような本件各委員の職務内容,性質や勤務態様に照 らせば,本件各委員につき月額報酬制をとるのを相当とするような特別 な事情はなく,本件規定は法203条の2第2項本文の日額報酬原則に 矛盾抵触して著しく妥当性を欠く状態になっており,そのような状態が 相当期間内に是正されていないというべき
主文(判決文より)
1 被告は,仙台市監査委員(常勤の委員及び非常勤の委員のうち議会の議員の うちから選任された委員を除く。),同市人事委員会の委員(常勤の委員を除 く。),同市選挙管理委員会の委員,同市の青葉区,宮城野区,若林区,太白 区及び泉区の各選挙管理委員会の委員並びに同市教育委員会の委員(教育長に 任命された委員を除く。)に対し,別紙2(報酬額目録)記載の月額報酬を支 出してはならない。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを10分し,その9を被告の負担とし,その余を原告の負 担とする。
出典
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