事件の基本情報
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(行ウ)25 |
| 判決日 | 2012-01-12 |
| 分類 | 労働 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,原告が,本件通院中断期間中,労災保険法上の休業補償給付 の支給要件である「療養のため労働することができない」との要件を満たすか であり,この点に関する当事者の主張は以下のとおりである。 (1) 原告の主張 ア 原告は,本件通院中断期間中,めまいやふらつきの症状が持続し,自宅 で常時横になって安静に過ごしていたものであり,歩行も困難で,外出し て就労することができる状態にはなかったが,治療費を賄うことができな かったため通院することができなかったものである。 イ 原則として医師の判断を介在させた安静を休業補償給付の対象とすべき ではあるとしても,労災保険法14条は,法文上,医師の判断の介在を明 文で定めていないことから,医師の指示を介在させずに自宅で安静に過ご すこと(以下「自宅療養」という。)に対しても休業補償給付を支給する 余地があるというべきである。 本件においては,本件通院中断期間の前後の期間が休業補償給付の対象 期間と認定されていることに加え,本件労災事故による原告の傷害の内容 から見て,ふらつき,めまいが持続することはあり得ることであり,Bク リニックのC医師も,意見書において,その症状は継続していたと考える ことが合理的であるとの判断を示していること,仙台市立病院の退院時に, 神経学的あるいは画像所見上異常が見られなかったとしても,めまいやふ らつきにより就労が不能であるということはあり得ることからすれば,原 告については,本件通院中断期間中,本件労災事故による傷害の症状が継 続して存在し,そのために就労できなかったものと見ることができる。 さらに,原告は,自己が正社員ではなくフリーターであると考えていた ため,労働者災害補償保険(以下「労災保険」という。)が適用されると いう知識がなく(そのため,仙台市立病院の治療費は,原告の親が立替払 をした。),また労災保険上の事業主である使用者が誰であるか判明しな かったため,労災保険給付の申請ができず,そのため治療費を賄えずに適 切な治療を受けられなかったものであり,恣意的に労働しなかったという ものではない。 このような事実関係の下では,医師の指示に基づかない自宅療養であっ ても,休業補償給付の支給対象である「療養」に当たると解すべきである。 ウ したがって,本件通院中断期間中の原告の自宅療養は,休業補償給付の 支給要件を満たすものである。 (2) 被告の主張 ア 労災保険法に基づく休業補償給付は,労基法に基づく使用者の無過失責 任である災害補償責任としての休業補償を補完するものであるから,休業 補償給付の支給要件について定めた労災保険法14条1項にいう「療養」 とは,労基法75条1項,同法施行規則36条に基づく療養補償における 「必要な療養」に限られるところ,上記災害補償責任の趣旨及び
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は,原告の負担とする。
出典
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