事件の基本情報
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(ワ)919 |
| 判決日 | 2012-10-26 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法429条、労働契約法16条、憲法22条1項、民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 被告取締役らの会社法429条に基づく責任の有無 (2) 被告取締役らの不法行為に基づく責任の有無 3 争点に関する当事者の主張 (1) 被告取締役らの会社法429条に基づく責任の有無 (原告らの主張) 取締役が会社に対する任務を懈怠し,悪意又は重過失が存在する場合,取 締役は,会社法429条に基づき,損害賠償責任を負うところ,取締役は会 社を名宛人とし,会社がその業務を行うに際して遵守すべき全ての規定につ いても,これに違反する行為をしたときは,会社に対する任務を懈怠したと いうべきであるから,取締役が労働関係法規に違反した場合も,会社に対す る任務を懈怠したこととなる。本件においては,被告取締役らには,以下の とおりの義務違反があった。 そして,原告らは,被告取締役らの任務懈怠により,極めて大きい精神的 苦痛を受けているところ,これを慰謝するには少なくともそれぞれ300万 円の支払を受ける必要があり,弁護士費用として,30万円を被告取締役ら に負担させるのが相当である。 ア Bに対する事業継続義務違反 取締役には,会社が仮に窮乏に直面した場合でも,直ちに会社の業務を 中止すべきではなく,会社業務の継続が明白に取引先等の第三者に対して かえって損害を与えるような場合を除いて,会社の経営の立て直しと業績 の回復に努めるべきところ,被告取締役らは,Bが窮乏に直面したなどと はおよそいえないにもかかわらず,Bの経営を投げ出しており,事業継続 義務に違反する。 イ 原告らに対する説明義務違反 被告取締役らは,取締役として,Bが倒産しなければならないか否か, 業績見込みやその理由,回避手段がないこと等を,労働契約の相手方であ る原告らに対して懇切丁寧に説明する義務を信義則上負っているところ, 被告取締役らは,Bの経営状況に関し,労働組合や原告らに誠実に説明せ ず,原告らに対する説明義務に違反した。 ウ 解雇回避義務違反 被告取締役らは,Bに労働関係法規を遵守させる義務を負っているとこ ろ,Bは,東日本大震災やこれに伴う津波により営業所が被害を受けてお らず,複数の他企業から仕事の依頼を受けていたにもかかわらず,廃業及 び会社解散をすることとして,原告らを解雇したのであり,これは客観的 に合理的な理由を欠き,社会通念上相当ではなく労働契約法16条に違反 するものであったから,被告取締役らはBに労働関係法規を遵守させる義 務に違反した。 また,会社の経営者は安易に従業員を解雇すべきではなく,解雇を極力 回避すべき義務を信義則上負っているところ,被告取締役らは,Bの事業 継続が容易だったにもかかわらず,東日本大震災を口実に営業努力を放棄 して安易に会社解散して原告らを解雇しており,被告取締役らは解雇回避 義務に違反した。 エ 不当労働行為により会社解散をしない
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。