事件の基本情報
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(ワ)34 |
| 判決日 | 2015-03-19 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、民法715条1項、民法723条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,①本件記事が掲載されたことにより原告の社会的評価が低下 したか,②本件記事により摘示された事実(真実性ないし相当性の証明の対象 となる事実)は何か,③本件記事により摘示された事実がその重要部分におい て真実であると認められるか,④本件記事により摘示された事実が真実である と被告県が信ずるについて相当の理由があったか,⑤本件記事により摘示され た事実が真実であると被告河北新報社が信ずるについて相当の理由があったか, ⑥原告が被った損害等であり,これらの点に関する当事者の主張は以下のとお りである。 (1) 本件記事が掲載されたことにより原告の社会的評価が低下したか(争点 ①) ア 原告の主張 新聞記事が人の名誉を毀損するか否かは一般読者の普通の注意と読み方 を基準として判断される。本件記事は,被告県が原告を業務上横領の疑い があるとして告発をした旨が記載されているが,被告県という地方公共団 体が告発し,宮城県警察がこれを受理したという事実は,一般読者に対し, 告発に係る犯罪事実は真実であるとの印象を強く抱かせる。さらに,本件 記事には,横領した時期,額などにつき具体的な数字が記載されているた め,上記印象が一層強められている。 したがって,本件記事を読んだ一般読者は,原告が業務上横領という犯 罪行為を行った,又は少なくともその疑いが強いと理解するから,本件記 事が原告の社会的評価を低下させることは明らかである。 イ 被告県の主張 本件記事により,原告の社会的評価が低下したことについては否定しな い。 ウ 被告河北新報社の主張 本件記事においては,被告県が告発し,宮城県警察が受理したことなど の客観的事実のみが記載され,被告河北新報社の主観に基づく記載は含ま れておらず,原告の弁解等も記載されており,告発に係る事実があたかも 真実であるかのように報じたものではないことは明らかである。また,県 知事が本件措置命令を発した事実などAの使途不明金の問題は報道機関や 宮城県議会等において取り上げられており,宮城県議会等における議論状 況は,本件記事が掲載される前から被告県のホームページにおいて公開さ れていた。 以上のような,本件記事全体の内容,報道各社の報道内容や宮城県議会 における議論状況等に照らすと,本件記事が掲載されたことによって原告 の社会的評価が低下したとはいえない。 (2) 本件記事により摘示された事実(真実性ないし相当性の証明の対象となる 事実)は何か(争点②) ア 被告県の主張 強制調査権を持たない地方自治体が,任意調査の限界の下で収集し得た 資料によって犯罪が存在すると思料して刑事訴訟法上の告発義務を履行す
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は,原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。