事件の基本情報
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)405 |
| 判決日 | 2017-09-28 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,(1)被告Bに施術時期の選択に関する手技上の注意義務違反 があるか,(2)被告Bに施術方法の選択に関する手技上の注意義務違反がある か,(3)被告Bに説明義務違反があるか,(4)上記各注意義務違反と原告の手術 痕との間に因果関係があるか,(5)損害の発生及び額であり,これらの点に関 する当事者の主張は,以下のとおりである。 (1) 被告Bに施術時期の選択に関する手技上の注意義務違反があるか。 (原告の主張) ア 一般に,脂肪吸引後の皮膚は硬化,拘縮するから,このような状態の皮 膚を切除すれば,皮膚の収縮に起因するトラブルが生じ,予後が悪くなる。 原告は,3月27日に本件脂肪吸引術を受けており,4月14日当時,頸 部の皮膚がやや硬く可動性の少ない状態であったから,そのような状態の 皮膚を切除することには大きなリスクが伴った。 イ したがって,被告Bには,4月14日,原告の頸部の状態が落ち着いた 時期を見極めて施術を行う注意義務があったにもかかわらず,本件手術を 行った注意義務違反がある。 (被告らの主張) 本件手術は,頸部状態の改善という原告の強い希望に基づいて実施された ものであり,たるみ除去の効果も生じている。一方で,脂肪吸引後間もない 時期は,皮膚が硬く組織の癒着も強く,皮膚の伸展性が悪いため,皮膚切除 範囲の同定や手術時の縫合が難しくなるが,術者の技能や経験で補うことが できる。このため,脂肪吸引後にたるみ除去手術を行うことは禁忌ではない し,術後,原告に合併症等は発生していない。 したがって,被告Bに,4月14日,原告の頸部の状態が落ち着いた時期 を見極めて施術を行う注意義務はなかった。 (2) 被告Bに施術方法の選択に関する手技上の注意義務違反があるか。 (原告の主張) ア 頸部のたるみ除去手術の標準的な術式は,耳介部周辺等の皮膚を切開し て皮下剥離及び脂肪吸引を行い,SMAS(顔面表在筋膜。以下「SMA S」という。)の下層を剥離してSMASを引き上げ,その余剰部分を切 除して固定した上で,皮膚の余剰部分を切除して縫合するものである。上 記の方法は,縫合部位が髪の生え際や耳介部の周辺等の人目に付かない部 分になるため,美容整形目的に整合的である。 イ したがって,被告Bには,原告に対し,上記の標準的な術式で手術を行 う注意義務があったにもかかわらず,同術式によらず,原告の顎下から頸 部正面にかけて皮膚を横8cm,縦6cmの三角形に近い形に切除して縫 合した注意義務違反がある。 (被告らの主張) 原告主張の術式は,頸部全体のたるみや皺を除去することはできず,同術 式で頸部下方のたるみ除去を行うと,髪の生え際下方まで手術を行う必要が あるため,神経を損傷するおそれが生じ,手術痕も目立つ。また,同術式で は,広く皮膚を剥離して引き上げるこ
主文(判決文より)
1 被告らは,原告に対し,連帯して110万円及びこれに対する平成27年4月 14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを10分し,その9を原告の負担とし,その余を被告らの負 担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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