損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号令和2(ネ)2495
判決日2021-05-12
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法13条、憲法14条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は,次の
4のとおり当審において当事者が敷衍又は追加した主張を付け加えるほか,
原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の「1」から「3」まで
に各記載のとおりであるから,これを引用する。
4 当審において当事者が敷衍又は追加した主張
⑴ 本件各記載による名誉毀損の成否について(原判決の争点1)
ア 控訴人の主張
ある表現における事実の摘示又は意見ないし論評が人の社会的評価を
低下させるものであるかどうかは,当該表現についての一般の読者の普
通の注意と読み方を基準としてその意味内容を解釈し判断すべきである
ところ,本件では,被控訴人が開設した本件ブログにおける記載内容が
問題となっているのであるから,ここでいう「一般の読者」としては,
本件ブログの読者層が想定されるべきである。そして,本件ブログは韓
国,朝鮮を誹謗中傷し排外的な内容の記事が主に掲載されたブログで
あって,本件ブログの読者層には韓国,朝鮮を忌み嫌い排外思想を有す
る人物が多く集まるという事情があるから,本件各記載が控訴人の社会
的評価を低下させるものであるか否かを判断するに当たっての「一般の
読者」としても,本件ブログの特殊性及び上記の事情を考慮すべきであっ
て,一般人を基準にして判断すべきではない。
本件記載1における「成り済ます」,「通名などと言う『在日専用の犯
罪用氏名』」という表現は,控訴人が犯罪を容易に行うため通名を用いて
日本人でないのに日本人になり切った風にしているとの事実を摘示する
ものであり,控訴人が自己の正体を隠して他人を偽る不誠実な人間であ
るとの印象を社会に与える。また,本件記載2における「悪性外来寄生
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生物種」との表現は,単なる侮辱表現ではなく,「在日韓国・朝鮮人は,
日本人に望まれもしないのに,日本社会で生活し,日本人にすがり,日
本人の利益を食い物にしたりして,日本社会に害をもたらす民族である」
との事実を摘示するとともに,この事実を前提に控訴人の悪性を強調す
る意見ないし論評を公表したものと解される。したがって,いずれの表
現も,控訴人の社会的評価を低下させるものというべきである。
イ 被控訴人の主張
名誉毀損として保護されるべきは,控訴人の外部的名誉すなわち社会
的評価であるところ,控訴人の社会的評価を決し得るのは控訴人を取り
巻く社会的環境であって,本件ブログの読者のみではない。したがって,
一般の読者として想定されるべきは,控訴人の社会的評価を決し得るい
わゆる通常の常識的な意識と思想を有する人であって,控訴人が主張す
るような韓国,朝鮮を忌み嫌い排外思想を有する人物を想定すべきでは
ない。また,そのような偏った排外思想を有する人物は,控訴人が自ら
明らかにしている在日韓国,朝鮮人ないしその子孫であるとい

主文(判決文より)

1 原判決を次のとおり変更する。
2 被控訴人は,控訴人に対し,130万円及びこれに対する平成30
年1月22日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 控訴人のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審を通じて,これを5分し,その3を控訴人
の負担とし,その余を被控訴人の負担とする。
5 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。