各殺人被告事件

事件の基本情報

裁判所千葉地方裁判所
事件番号平成21(わ)1869
判決日2010-05-26
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断)
第1 争点
弁護人は,被告人B(以下「父」という。)及び被告人A(以下「母」という。)
が,C(以下「息子」という。)の首を電気コードで絞めて殺害した行為(以下「本
件殺害行為」という。)は過剰防衛に当たる旨主張し,被告人両名もこれに沿う供
述をしているところ,検察官は本件殺害行為は過剰防衛に当たらない旨主張する。
裁判官及び裁判員は,本件殺害行為について,過剰防衛行為に当たると判断した
ので,以下その理由について説明する。
第2 証拠によると,以下の事実が間違いなく認められる。
1(1) 父及び母は,夫婦であり,息子は,父及び母の長男である。
事件当時,父は67歳で,身長165センチメートル,体重50キログラ
ムで,糖尿病にかかっていた。母は61歳で,身長155センチメートル,
体重48キログラムであり,左足の指に坐骨神経痛があった。
息子は,事件当時,35歳で,身長180センチメートル,体重84キロ
グラムであった。
(2) 息子は,平成12年ころから精神疾患を発症し,事件当時まで,精神
科に入通院して治療を受けていた。息子の精神疾患は,心臓が2つあるとい
う体感幻覚を起こして胸が苦しくなるなどといった症状を起こすものであ
り,息子は症状が起きると精神的に不安定になり,父や母などに自分の気が
済むまで暴力をふるい,父や母が素手で反撃すると逆上し,さらに暴力をふ
るっていた。
父及び母,息子は,平成15年ころまで千葉県内にある本件犯行場所(以
下「自宅」という。)で同居していたが,同年,息子の暴力から逃げるため
に父は東京都内にマンションを購入し,平日は上記マンションから通勤し,
週末に自宅へ戻るという生活をするようになった。母は,自宅で息子と同居
していたが,息子の暴力がひどくなると自宅を出て上記マンションに逃げ,
息子の精神状態が落ち着いたころに自宅に戻るということを繰り返してい
た。
なお,母は,平成21年6月23日ころ,息子に殺してくれと頼まれたこ
とから,座っている息子の後方からバンダナ(平成22年押第16号の2。
一辺が約57センチメートルの正方形で,布製のもの。以下単に「バンダナ」
という。)で息子の首を絞めたところ,息子が正気に戻ったことがあった。
2(1) 平成21年7月20日の夕方ころ,自宅において,息子は,母に対し,
体調が悪いので救急車を呼ぶよう頼んだが,母は救急車を呼ばなかった。そ
こで息子は自ら救急車を呼んだが,救急車が到着する前に,これをキャンセ
ルした。母が救急車をキャンセルした理由を聞くと,息子は,「お前を殴る
ためだ。」と言って母の左耳付近をこぶしで1回殴った。
(2) 同日の夕食中,息子は,自宅に酒がないことに機嫌を損ね,夕食後に
は,胸が苦しいと訴えた。母が,睡眠薬を飲んで寝るよう勧めると,息子は

主文(判決文より)

被告人両名をそれぞれ懲役3年に処する。
被告人両名に対し,この裁判が確定した日から5年間,それぞれその刑の
執行を猶予する。
被告人両名から,押収してある電気コード1本(平成22年押第16号の
1)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。