損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所千葉地方裁判所
事件番号平成25(ワ)953
判決日2015-09-09
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点 (本件任意提出を求める行為及び本件任意提出を受ける行為の違法
性の有無)について
(原告らの主張)
E検事のCに対する本件任意提出を求める行為及び本件任意提出を受ける
行為は,以下のとおり,国家賠償法上違法である。
ア 接見交通権の秘密性
秘密性は,接見交通権の本質的な構成要素である。すなわち,もし捜
査機関が接見内容を知り得るのであれば,被疑者又は被告人(以下,単
に「被疑者等」という。)と弁護人との間には,これを慮って自由な情
報伝達が差し控えられるという萎縮的効果が生じるから,被疑者等が弁
護人から有効かつ適切な援助を受けるためには,捜査機関にその内容を
知られることなく,相互に自由かつ十分な意思疎通,情報提供及び法的
助言等(以下,単に「意思疎通等」という。)が行われる必要があるの
であって,接見交通権の秘密性は,その権利の性質自体から当然に導か
れる性質である。そして,秘密性が接見交通権の本質的な構成要素であ
ることは,刑訴法39条1項の「立会人なくして」という文言に端的に
表現されている。
また,接見交通権の秘密性の保障は,黙秘権の保障からも要請される。
すなわち,被疑者等は,接見の場において,弁護人に対し,自身に不利
益な内容であるか否かに関わりなく自由に供述をすることができるが,
仮に,捜査機関が被疑者等の接見時の供述内容を知り得るのであれば,
被疑者等は接見時においても黙秘権行使の問題に直面せざるを得なくな
る。そうであれば,捜査機関が接見内容を知ることは,黙秘権の保障と
の関係で法が予定していないことであり,また,被疑者等の黙秘権を侵
害するものである。立法当時の記録からは,立法者も同様の理解に立っ
ていたことが裏付けられている。
さらに,接見交通権の秘密性の保障は,当事者主義からも要請される。
すなわち,現行刑訴法の基礎にある当事者主義を実質化するのは,当事
者間における武器対等であるが,一方当事者である捜査機関が接見内容
を知り得るとすれば,反対当事者の手の内を知ることが可能となり,当
事者間の武器対等は損なわれ,当事者主義は画餅に帰する。
したがって,秘密性は,接見交通権の本質的構成要素であるとともに,
憲法や刑訴法の諸原則からも当然に要請されるものである。
接見交通権の秘密性は,捜査機関との関係において絶対的に保障され,
これに対する制約は一切許されない。
すなわち,上記のとおり,秘密性は接見交通権の本質的構成要素であ
ること,秘密性が制約されることにより被疑者等と弁護人とが自由な意
思疎通等をなしえなくなるという萎縮的効果が生じること,秘密性に対
する制約を認めることは憲法及び刑訴法の諸原則を歪めることにもなる
ことに加えて,接見内容の秘密性は,一度侵害されると回復することが
不可能であることからすれば,接見内容の秘密性は

主文(判決文より)

1 被告は,原告ら各自に対し,22万円及びこれに対
する平成24年5月1日から支払済みまで年5分の割
合による金員を支払え。
2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は,これを30分し,その13を原告Aの,
その13を同Bの,その余を被告の各負担とする。
4 この判決は,被告に送達された日から14日を経過
したときは,第1項に限り仮に執行することができる。
ただし,被告が,各原告につき18万円の担保を供す
るときは,当該原告の仮執行を免れることができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。