行政処分取消等請求事件

事件の基本情報

裁判所千葉地方裁判所
事件番号平成27(行ウ)29
判決日2017-09-08
分類行政
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
原告Bが,「受刑者が信書を発受することにより」「受刑者の矯正処遇の適
切な実施に支障を生ずるおそれがある者」(刑事収容施設法128条本文)に
当たるとして本件処分7をした千葉刑務所長の判断に裁量権の範囲を逸脱し,
又は濫用した違法があるか
(被告の主張)
原告Bは,原告Aの意向に従って,共犯者3名と信書の発受をしていた。
共犯者3名は,刑事施設に収容されている「犯罪性のある者」であり,本来
原告Aとの外部交通が認められないものであるところ,原告Bは,D及びE
との信書の発受で得た両名の動向等を,原告Aへ伝達・仲介していた。そう
すると,原告Bが伝達・仲介することにより,原告Aと共犯者3名との間で
交流が行われることになれば,受刑者の改善更生のため好ましくない社会関
係を遮断するという刑事収容施設法128条の趣旨を潜脱することになる。
また,原告Aは,真摯に受刑生活を送り,再び罪を犯さないよう,日々改
善更生に努めているとは到底いえない状況であるところ,原告Bとの信書の
発受の中で,本来は交流を許されない共犯者3名の動向に関する情報を提供
するよう執拗に打診し,あるいは打診しようとしており,原告Bとの信書の
発受を継続した場合,共犯者3名の動向等に関する情報収集に執着するあま
り,矯正処遇の目標達成への真摯な取組について更に期待できなくなるとい
うべきである。したがって,原告Bとの信書の発受を許せば,原告Aの改善
更生の点において放置することのできない程度の障害が生ずる蓋然性があり,
原告Aに対する適切な矯正処遇の実施のためには,原告Bとの交流自体を禁
止する必要性があった。
なお,刑事収容施設法128条と同法129条は,異なる観点からの規制
であって適用場面を異にしており,同法128条の措置による前提として同
法129条の措置を検討しなければならないものではない。
よって,原告Bが,「受刑者が信書を発受することにより」「受刑者の矯正

主文(判決文より)

1 千葉刑務所長が原告Aに対し平成27年4月8日付けでした原告Bへの信書
の発信を禁止する処分を取り消す。
2 被告は,原告Aに対し,5000円及びこれに対する平成27年4月8日か
ら支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 被告は,原告Bに対し,3万5000円及びこれに対する平成27年4月8
日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
5 訴訟費用のうち,原告Aと被告の間に生じたものは,これを2分し,その1
を原告Aの負担とし,その余を被告の負担とし,原告Bと被告の間に生じたも
のは,これを10分し,その9を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。