損害賠償等請求事件

事件の基本情報

裁判所千葉地方裁判所 松戸支部 民事部
事件番号令和5(ワ)154
判決日2025-06-27
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 新型コロナウイルス感染への不安を理由とする休場の判断に係る被告協会
の不法行為の成否
(2) 原告の休場を認めるように被告協会に申し入れなかったこと等に係る被告
親方の不法行為の成否
(3) 被告親方が傷んだ肉を食べるように強要したか否か
(4) 汗拭きの乾燥を原告の費用で行っていたことに係る被告親方の不法行為の
成否
(5) 厳しい稽古を装った私的な制裁等の放置に係る被告親方の不法行為の成否
(6) 原告が怪我等を理由に稽古を休むことを認めなかったことに係る被告親方
の不法行為の成否
(7) 各不法行為による原告の損害の発生及び額
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(8) 控除された積立金等に係る被告親方の不当利得の成否
(9) 消滅時効の成否
4 争点に対する当事者の主張
(1) 争点(1)(新型コロナウイルス感染への不安を理由とする休場の判断に係
る被告協会の不法行為の成否)について
(原告の主張)
ア 令和2年春頃から、新型コロナウイルス感染症が流行し、同年10月頃
には、変異株であるデルタ株の感染者が日本でも確認された。同年12月
末頃から緊急事態宣言について検討がされ始め、令和3年1月7日には、
政府から2回目の緊急事態宣言が発令された。当時は新型コロナウイルス
に関する知見は集積途上であり、現在よりも人々の抱く不安や恐怖は強か
った。
そして、大多数の力士は、BMI130以上という類型的に重症化リス
クが高いとされている体型をしており、また、持病を抱えている力士も少
なからずいた。令和2年5月には、当時28歳の力士が新型コロナウイル
スに感染して死亡したこともあり、特に持病を抱える力士は、新型コロナ
ウイルスに感染することに強い不安を抱くことが自然な状況にあった。
原告も、過去に不整脈のために入院治療を受けており、心臓に疾患を抱
えていた。原告は、一月場所に出場することで、電車での移動中や両国国
技館で多数の人と接触することになるし、力士との対戦の際に飛沫が飛び
交うことになり、新型コロナウイルスに感染する機会が飛躍的に増えるこ
とになるから、強い不安を感じていた。そして、被告協会も、原告が心疾
患を抱えていることに係る診断書等を過去に受け取っているはずであるか
ら、原告の基礎疾患を把握していたはずである。
イ 本場所を主催する被告協会は、力士の安全と健康を守るべく、力士の環
境に配慮する義務を負うところ、令和3年一月場所開催当時の状況を踏ま
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えると、新型コロナウイルス感染への不安を理由とした休場が認められな
ければ、力士は、感染への不安を抱えながら出場するか、引退するかの2
つの選択を迫られることは明らかであったから、被告協会には、力士から
新型コロナウイルス感染への不安を理由に休場の申入れがあった場合、当
該力士の個別の事情や心情を丁寧

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。