保険金請求事件

事件の基本情報

裁判所広島地方裁判所
事件番号平成23(ワ)2103
判決日2013-10-17
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張
1 本件火災は原告の故意又は重大な過失により発生したものであるか
(被告の主張)
本件火災は,下記の各事実によれば,原告の故意又は重大な過失により発生
したものといえるから,被告は,本件免責条項により,保険金の支払義務を免
れる。
(1) 本件火災は,家人不在中,火の気のない所から出火しており,しかも,出
火部が2か所と判断されている上,出火部とその周辺から採取された焼残物
より灯油成分が検出されているから,家人の不在を知り得る人物が,灯油を
散布した上,何らかの方法により放火したものと考えられる。
また,本件火災は人目に付きやすい真昼の時間帯に発生しており,C及び
Dが不在のわずか2時間程度の間に,本件建物内部に侵入して灯油を散布し
て放火した状況からすれば,第三者による放火の蓋然性はない。
(2) C及びDは,本件建物がBから原告に売却された事実を全く知らないまま
本件建物に居住していた。
また,原告は,本件訴訟提起前は,本件建物購入のため住宅ローンを組ん
でいたにもかかわらず,C及びD並びにBとの間で,本件建物につき賃貸借
契約を締結していないと明言していた。それにもかかわらず,Bが毎月4万
円程度の金員を原告に手交しており,これは,Eの住宅ローン300万円及
び固定資産税支払の資金と見るべきである。そして,Bの経済状態及びAの
経営状況は極めて悪化しており,Bは自己の名義では新たな借入れが困難な
状態にあった。
そうすると,原告とBとの間の本件建物売買契約は,BがEから資金を借
り入れるための虚偽表示であり,本件建物の実質的所有者はBのままであっ
たというべきである。
(3) 本件火災後,原告は,本件保険契約に基づく保険金請求権のうち,189
万円を超える部分について,Aに債権譲渡しており,保険金の受取人も実質
的所有者であるBであった。なお,上記債権譲渡は,本件訴訟が提起される
直前の平成23年10月17日に解除されている。
(4) 上記のとおり,B及びAは経済的に困窮しており,火災保険金目的で本件
建物に放火するだけの動機を有していた。
原告は,Bの資金繰りに協力するなどしており,放火についても,原告自
身に動機がなくても同様に協力したものと考えられる。
(5) 原告とBには,本件火災の出火時刻前後にアリバイがない。
原告がF有限会社のトラックに乗っていたことについては,同行者がいた
わけではないから,裏付ける証拠はない。
また,本件火災は,原告と共謀したBによる放火と考えられるから,仮に
原告本人にアリバイが認められたとしても,原告が本件放火に関与したこと
を否定する事実とはいえない。
Bについては,アリバイに係る供述が本件訴訟前から大きく変遷しており,
その供述に信用性はなく,アリバイは認められない。
(原告

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は,原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。