事件の基本情報
| 裁判所 | 広島地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(ワ)551 |
| 判決日 | 2015-12-22 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びそれに対する当事者の主張 (被告病院の医師及び看護師がAの呼吸機能等を確認し,痰の詰ま りによる窒息を防止する注意義務に違反したかどうか) (原告の主張) ア Aの心肺停止の原因及び死因について 経管栄養が開始されて消化管を使い始めると,迷走神経の作用により 唾液が増えるため,痰が増えやすくなり(甲B1),経鼻胃管が挿入さ れている場合,咽頭を経由するため,喀痰が胃管にからまり排痰しにく い状態となるとされる(甲B4)。 Aは,平成24年6月4日,誤嚥性肺炎の疑いにより絶飲食となり, 経鼻胃管が挿入されて経管栄養が開始された(乙A5[127,130])。 Aは,同月5日には嚥下が困難であるとされていた(乙A5[136])。 Aは,同月6日及び同月7日,咽頭のゴロ音があり,含嗽後に粘稠痰を 喀出しており(乙A5[139,142]),同月9日までの間,痰が非 常に多かった。 放射線治療による急性有害事象として,痰がからむ症状が起こる場合 があるとされる(甲B2)。 Aは,平成24年4月25日から同年6月1日まで放射線治療を受け ていたが,粘膜炎の悪化により放射線治療が一時中断された。Aには, 同月6日及び同月7日,呼吸時に気管に痰がからんだ際に生じる咽頭の ゴロ音があり,遅くとも同月6日の時点では放射線治療による有害事象 として粘稠痰がからむ症状があった。 Aは,原告が病室で付き添っていた約4時間半で,痰を喀出したティ ッシュが膿盆に山盛りいっぱいとなり,2ないし3回取替えが必要とな る程度の量の痰が出ていた。Aには,平成24年6月6日の時点で,自 ら適切に喀痰を排出することができないことを主な原因とする咽頭ゴ ロ音(甲B3)があり,Aがティッシュを口の奥に突っ込んでぬぐうよ うにして痰を取っていたことからすると,Aには自ら痰を排出する能力 はなかったといえる。 平成24年6月10日,Aは,トイレで倒れているところを発見され た。Aは,その際に泡状の痰を喀出しており,Aの口腔内から痰が多量 に吸引され,気管内に挿管された際にも喉頭蓋周辺や気管内に黄白色の 貯留液があった(乙A5[158,161])。 平成24年6月11日,B医師は,原告に対し,①Aに対して心エコ ーやCT検査等を行ったが明らかな原因は分からなかったこと,②Aに 対して気管挿管をしたときに粘稠痰が貯留していたところ,その粘稠痰 は心肺停止後に貯留したものである可能性もあるが,Aの心肺停止の原 因は痰による気道閉塞である可能性が高いことを説明した(乙A5[1 72])。 Aが被告病院に入院していた当時,急性心筋梗塞(AMI)を疑わせ る所見はなかったし(乙A5[158]),平成24年6月10日午前9 時25分頃にトイレで発見された後の同日午前9時39分に失便があ った(乙A5[161])から
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。