選挙権確認等請求事件

事件の基本情報

裁判所広島地方裁判所
事件番号平成27(行ウ)25
判決日2016-07-20
分類民事
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、憲法13条、憲法15条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
⑴ 争点
ア 公職選挙法11条1項2号が憲法の規定に違反するか(争点①)
イ 国家賠償請求が認められるか(争点②)
⑵ 争点①について
【原告の主張】
ア 違憲審査基準について
憲法は,前文,1条,43条1項及び15条1項において,
国民に対し,主権者として,両議院の議員の選挙において投
票することによって国の政治に参加することができる権利を
保障している。
そして,憲法は,15条3項において,公務員の選挙につ
いて,成年者による普通選挙を保障すると定め,さらに44
条ただし書において,両議院の議員の選挙人資格については,
人種,信条,性別,社会的身分,門地,教育,財産又は収入
によって差別してはならないと定めている。
以上によれば,憲法は,国民主権の原理に基づき,両議院
の議員の選挙において投票をすることによって国の政治に参
加することができる権利を国民の固有の重要な権利として保
障しており,その趣旨を確固たるものとするため,国民に対
して投票をする機会を平等に保障していると解される。
選挙権は,国民主権の原理のもと,議会制民主主義の根幹
をなす権利であるが,いったん選挙権が制約されてしまえば,
その者は選挙を通じた主権の行使ができず,民主政の過程か
ら排除されることになる。したがって,このような場合には,
当該国民は自ら民主政の過程を通じた是正に期待することが
不可能になる。
このように,選挙権は主権者であることの中心的権利であ
り,自己統治や自己実現としての意義を持ち,個人の尊厳
(憲法13条)に直結する権利であって,極めて重要な権利
であるとともに,いったん制約されると民主政の過程から排
除され,権利回復が困難な性質をもつものであるから,選挙
権を制限する立法については厳格な審査基準を用いなければ
ならない。
すなわち,国民の選挙権又はその行使を制限することは原
則として許されず,国民の選挙権又はその行使を制限するた
めには,そのような制限をすることがやむを得ないと認めら
れる事由がなければならない。そして,そのような制限をす
ることなしには選挙権の公正を確保しつつ選挙権の行使を認
めることが事実上不可能ないし著しく困難であると認められ
る場合でない限り,上記のやむを得ない事由があるとはいえ
ず,このような事由なしに国民の選挙権の行使を制限するこ
とは,憲法15条1項及び3項,43条1項並びに44条た
だし書に反するというべきである(最高裁平成17年9月1
4日大法廷判決・民集59巻7号2087頁参照。以下同判
決を「平成17年判決」という。)。
以上に対し,被告は,後記のとおり,憲法は選挙人の資格
を法律事項として,立法府が合理的理由に基づいて選挙人の
欠格事由を定めることを許容しており,選挙権は選挙人団の
一員と

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。