事件の基本情報
| 裁判所 | 広島地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行ウ)48 |
| 判決日 | 2016-11-16 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 決定 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法13条、憲法32条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張 争点1(本件無効確認請求に係る訴えは適法か) (原告らの主張) ア 法律上の争訟性について 本件法律の存在自体が,原告らの表現の自由や情報収集活動に対して, 萎縮的効果を生じさせており,具体的な権利義務ないし法律関係の存否に 関する具体的な紛争とみるべき状況になっている。そして,この状況は, 本件法律が違憲無効であることが確認されれば解消するものであり,法令 の適用により終局的に解決することができる。さらに,裁判所は,法令が 違憲かどうかを判断し得るのであるから,事柄の性質上,司法審査に適し ないような事情はない。 したがって,本件無効確認請求に係る訴えは,法律上の争訟に当たる。 イ 無名抗告訴訟としての適法性について ある法令が存在し,国民が行おうとする行為にその適用を受けるかど うかが不分明な場合,国民は,自己の解釈が正しいという確信に基づい て行動すれば,その解釈が誤っていた場合に不利益を受ける可能性があ る。このような不利益を受ける危険を避けるために,解釈が分かれる行 為をしないという選択もあるが,これでは,国民が憲法上保障されてい ると信じる行為であっても放棄せざるを得なくなり,国民の自由を最大 限保障しようとする憲法の理念に反する。このような場合における救済 として,米国における「宣言判決」の制度と同様に,宣言判決請求訴訟 が無名抗告訴訟の一類型として認められるべきである。 したがって,本件無効確認請求に係る訴えは,上記のような無名抗告 訴訟として,確認の利益も認められ,適法である。 国会が「行政庁」に含まれないとしても,行政庁の処分による不利益 取扱いと同様に,国会の行為により国民が不利益取扱いを受けるときに これを座視して不利益を甘受すべきとするのは憲法13条の精神に反 するから,国会の立法行為が「行政庁」の行為とはいえないとしても, 無名抗告訴訟が認められるべきである。 立法行為の実質が,専ら原告らの特定個人に向けられたものであって, かつ,その個人に対する法の執行行為にほかならないと考えられる場合 には,本件法律及びその立法行為は処分性があるといえる。 本件法律の施行により,原告らは,日常的な調査活動を行おうとする と本件法律の罰則規定が適用されるおそれがあり,原告らの調査活動に 対する萎縮効果が生じている。原告らが日常的な調査活動をそのような 脅威の下で行わざるを得なくなることは,表現の自由や情報の取得活動 の自由が侵害されているものであり,本件法律の施行による効果として, 原告らの権利ないし利益を直接的かつ現実的に侵害するものといえる。 本件法律が一般的法規範であるから,限られた特定の者に対してのみ適 用されるものではないとの評価は誤りである。 したがって,本件法律自体及びその立法行為は,処分性がある
主文(判決文より)
1 本件訴えのうち,特定秘密の保護に関する法律(平成25年法 律第108号)が無効であることの確認を求める部分を却下する。 2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。