強盗殺人,窃盗

事件の基本情報

裁判所広島地方裁判所
事件番号平成28(わ)648
判決日2017-12-06
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①殺意の有無
(人が死亡する危険性の高い行為をそのような行為であると分かって行ったか否か)
及び②強盗の犯意の有無である。
第2 殺意の有無
1 被害者の遺体を解剖したC医師の証言を始めとする客観的な証拠によれば,
被害者の遺体の損傷状況等について,以下の事実が認められる。
なお,C医師は,解剖医としての専門的知見と経験に基づく証言をしており,弁
護人がその信用性に疑問を呈する部分を含め(⑴アで後述する),同証言の信用性
は高いと認められる。
⑴ 被害者の遺体の損傷状況
ア 頭部及び顔面の損傷
被害者の後頭部左側に存在する弧の長さ約7.2センチメートルの挫創の形状は,
本件消火器の底面と整合する(甲168,169,172,C医師の証言)。傷の
開き方,頭部の形状及び本件消火器の形状等に,信用性の高いC医師の証言を併せ
考慮すると,後頭部左側の挫創は,うつ伏せの状態にあった被害者の後頭部に本件
消火器の底部で強い力を意図的に加えることにより生じたことが認められる。
被害者の右前額部に存在する複数の挫創と挫裂創のうち最も大きい挫創は,弧の
長さが約14.2センチメートルで,頭頂部側の端が弁状となっているものであり,
頭骸骨まで達して骨膜の一部がめくれ,めくれた部分の頭蓋骨上にほぼ並行する線
状の擦過痕を伴うものである(甲172,C医師の証言)。C医師は,被害者の前
額部が階段の角の部分(足を乗せる平面と床面から垂直に上る平面の交線)あるい
は床面から垂直に上る平面部分に接している状態で,後頭部に打撃が加えられて前
額部が床面等に当たったことにより,右前額部の損傷が一度に生じたと考えられる
旨証言する。弁護人は,同証言は推測の域を出ないと主張してその信用性を争って
いるが,C医師は,右前額部にある最も大きい挫創の形状,右前額部にある他の損
傷の形状,おとがいの挫創の形状,中切歯の破折,非常階段2階の状況,同所の血
痕の状況等に基づき,合理的な推測を述べており,同証言は十分に信用することが
できるから,同証言のとおり事実を認定するのが相当である。弁護人の主張は理由
がない。
以上のような頭部及び顔面の損傷状況からすれば,被告人が,階段の角等に前額
部を接触させる状態でうつ伏せになっている被害者の後頭部を,本件消火器の底部
で強く1回意図的に殴り付ける暴行を加えたことが推認される。
イ 背部等の損傷
被害者の背部には,左側の肩甲骨付近に,本件消火器の底面の形状と整合する弧
状の皮膚変色が2か所あり,被害者の肺には肺挫傷が,肝臓には背部側から裂ける
形での肝挫滅が生じている(甲172,C医師の証言)。C医師が,背部の皮膚は
厚く強い力が加わらないと皮膚変色は生じない旨証言していることを考慮すれば,
皮膚変色及び内臓の損傷はいずれも強い外力を背部に加えること

主文(判決文より)

被告人を無期懲役に処する。
未決勾留日数中250日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。