事件の基本情報
| 裁判所 | 広島地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)505 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法14条1項、所得税法83条、民法750条、民法900条、相続税法19条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張 ⑴ 本件各規定は「信条」を理由とする別異取扱いとして憲法14条1項に違 反するか。 (原告の主張) 本件各規定は,以下のとおり,「信条」を理由とする別異取扱いとして憲法 14条1項に違反する。 ア 本件各規定によれば,夫婦が称する氏を定めない婚姻届は受理されない ことから,夫婦別氏を希望する夫婦は,事実上,法律婚をすることができ ない。 その結果として,夫婦別氏を希望する夫婦は,夫婦同氏を選択して法律 婚をした夫婦と比較して,法律婚の効果として生じる様々な権利又は利益 を享受することができないという点で,差別的な取扱いを受けている。 イ 氏は,人が個人として尊重される基礎であり,その個人の人格の象徴で あって,人格権の一内容を構成するものであるから,夫婦が,婚姻後も別 氏を称するか,一方の氏を変更して同氏を称するかは,夫婦としての在り 方を含む個人としての生き方に関する自己決定に委ねられるべき事項であ って,その選択は,人生に関する信念であるというべきである。 したがって,夫婦が,婚姻後もお互いに生来の氏を続用することを希望 し,それをお互いに尊重して,夫婦別氏を選択することは,憲法14条1 項が例示列挙する「信条」又はそれに準ずる事項に当たるというべきであ って,そのことに基づく差別的取扱いについては,その合憲性を厳格な基 準で判断すべきである。 ウ この点,夫婦別氏を希望する夫婦は,法律婚をすることができない結果 として,夫婦同氏を選択して法律婚をした夫婦と比較して,重大な権利又 は利益に関する不利益を受けている。 具体的には,法律婚をすることができない結果として,配偶者として法 定相続人になることができない(民法900条),配偶者として後見開始の 審判の請求をすることができない(同7条),夫婦間の子が嫡出推定を受け ることができない(同772条),共同して親権を行使することができない (同818条3項),所得税について配偶者控除を受けることができない (所得税法83条),相続税について配偶者に対する相続税額の軽減を受け ることができない(相続税法19条の2)等の法律上の不利益を受けてい るほか,不妊治療に関する助成金を受給することができない,被保険者の 配偶者として生命保険の受取人になることができない,居住不動産の住宅 ローンの連帯保証人になることができない,治療方針の選択等について配 偶者として同意権者になることができないなどの事実上の不利益を受ける ことがある。これらに加え,国民の中に法律婚を尊重する意識が幅広く浸 透していることから,法律婚をしていない夫婦は,正式な夫婦ではないと され,夫婦であることの社会的承認を得ることが容易ではないという状況 もある。 エ 他方,このような重大な権利又は利益に関する不利益を伴
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。