事件の基本情報
| 裁判所 | 広島地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(わ)119 |
| 判決日 | 2023-03-03 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑法18条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は、Fが判示の現金20万円(以下「本件現金」という。) を被告人方に置いて立ち去った後、被告人に本件現金を受領する意思、 すなわち、自由に処分し得るものとして自己の所得に帰属せしめる意 思があったと認められるかである。 2 証拠から認められる事実 ⑴ 被告人は、平成17年から広島県山県郡B町の町議会議員を務め ており、平成31年当時は同町議会議長の立場にあった。 ⑵ 被告人は、平成31年3月23日頃、被告人方応接間でFと面会 した際、Fから、Aが判示参議院議員通常選挙に立候補する予定と なったので応援してほしいなどと依頼されるとともに、本件現金が 入った白色封筒(以下「本件封筒」という。)を差し出されて同応 接間のテーブル上に置かれた。被告人は、「具合悪いです。」など と言って受取りを拒否したが、Fは、そのまま被告人方から退出し た。被告人は、本件封筒には、Aを本件選挙に当選させるための選 挙運動等をすることに関する現金が入っているであろうと分かっ たので、とっさに本件現金を返還しようとしてFを追いかけたが、 同人は既に車に乗り込み走り去っていたため、その場で返還するこ とができなかった。 ⑶ 被告人は、応接間に戻った後、妻と共に本件封筒内を確認し、予 想通り本件現金が入っていたため、本件封筒に「3/23 12: 50 G 置き逃げ!! 返せ!!」と記載し、妻に指示して、一 時的に保管する趣旨で被告人方2階の和ダンス引き出しに入れた。 その後、被告人は、妻から、本件現金を返還したのかと何度も聞か れたが、それには答えず、同月下旬頃になると、妻とも相談の上、 本件現金を本件封筒から別の白色封筒に移し替えて被告人方の金 庫に入れた。 ⑷ 被告人は、令和元年6月頃に、Aの事務所でFと面会し、本件選 挙後である同年9月頃には、B町で開催されたAの当選を祝う打上 げに参加してFと会ったが、これらの機会に本件現金を持参しなか った。被告人は、Fの事務所所在地を知っていたほか、F及びその 秘書の携帯電話番号も知っていたが、本件現金の処遇について何ら の相談もしておらず、令和2年3月25日に検察官へ本件現金を提 出するまで、本件現金を金庫から取り出したこともなかった。 3 検討 ⑴ 被告人は、Fが本件現金を置いて立ち去った直後にFを追いかけ たり、本件封筒に「返せ」と記載するなどしており、このような行 動は、そのときに被告人が本件現金を返還する意思を有していたこ とをうかがわせるものではある。他方、その後、被告人は、本件現 金を捜査機関に提出するまでの約1年の間に、Fと会った機会に本 件現金を直接返還することができたほか、Fの秘書等を通じて返還 したり、Fの事務所に郵送したりすることも可能であったにもかか わらず、FやAの予定を調べたのみで、返還へ向けた具体的な行
主文(判決文より)
被告人を罰金10万円に処する。 その罰金を完納することができないときは、金5000円 を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 広島地方検察庁で保管中の現金20万円(令和4年広地領 第496号符号1)を没収する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。