暴力行為等処罰に関する法律違反

事件の基本情報

裁判所広島地方裁判所
事件番号令和6(わ)130
判決日2025-11-18
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、⑴公訴事実第1記載の甲に対する共同暴行があったか、
暴行の故意及び共謀の有無、⑵正当防衛ないし正当行為として違法性が
阻却されるか、⑶本件公訴提起は公訴権の濫用に当たるかである。
2 認定事実
関係証拠によれば、以下の事実が認められる。
⑴ 広島市が設置、管理する平和記念公園では、毎年8月6日に平和記
念式典が開催され、同公園内の原爆ドーム周辺には慰霊のために多く
の市民らが訪れる一方で、原爆ドーム北側では早朝から主義主張の異
なる複数の団体が集会等を行い、団体間の衝突等も生じていた(なお、
毎年8月6日は、自由利用の原則の下、このような集会について市長
の許可は不要とされている。)。そこで、広島市は、令和3年以降、
公園利用者の通行の安全等を確保するため原爆ドーム北側路上に通路
とするための緑色ゴムマットを敷き、その両側に広島市職員がロープ
を持って等間隔で佇立するという方法で通路確保を行っていた。
⑵ 広島市職員らは、令和5年8月6日午前5時30分頃から、例年と
同様に、白いキャップ帽、白いシャツ、黒色スラックスを着用し、「広
島市」と書かれた青色の腕章を腕につけて、原爆ドーム北側で前記方
法での通路確保を開始した。その際、広島市職員である甲は、南北方
向に敷かれたゴムマット(2本敷設されたうちの西側)の西側でロー
プを持って佇立していた。
⑶ 市民団体であるF実行委員会は、令和3年8月6日は原爆ドーム北
東側で反戦反核を訴える集会を行っていたが、令和4年8月6日には
前記場所を対立する別の団体の者らにより占拠されたことから、同所
で集会を行うことができなかった。そこで、被告人5名を含むF実行
委員会の構成員らは、令和5年8月6日午前5時30分頃、原爆ドー
ム北東側での集会を実現するため、事前に結集場所とされていた動員
学徒慰霊塔前(原爆ドーム南側)に集合した。
同日午前5時46分頃、被告人Aが「スクラムを組めー」と声を上
げると、多数のF実行委員会の構成員らは、4人が横一列に並んでス
クラムを組み(隣同士で腕を組む状態)、縦に連なる長い4列縦隊と
なって(以下「本件隊列」という。)、原爆ドーム西側を南から北へ
向かって進行を開始した。本件隊列の先頭は向かって左側から順に被
告人B、同C、同D、同E(以下、この4名を「被告人Bら」という。)
であり、被告人Aは被告人Bらの前を歩き、本件隊列を先導した。
本件隊列は原爆ドーム北西角に至ると右折して原爆ドーム北東側へ
向かって進行したが、その時点で進路前方(原爆ドーム北側)には、
「8月6日は慰霊の日 静かに祈ろう」などと記載された幟を持つな
どした対立する団体の者ら相当数が集まっており、また、通路確保に
従事する複数の広島市職員が佇立していた。なお、被告人5名が原爆
ドーム北側を東進するに際し

主文(判決文より)

被告人5名をそれぞれ懲役1年2月に処する。
被告人5名に対し、未決勾留日数中各150日を、それぞれその刑に
算入する。
この裁判が確定した日から、被告人A、同B、同C及び同Eに対し3
年間、同Dに対し4年間、それぞれその刑の執行を猶予する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。