損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所さいたま地方裁判所
事件番号平成19(ワ)1239
判決日2010-07-23
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文会社法429条、商法266条、民法635条、民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張
(1) 本件各契約につき錯誤無効,瑕疵担保責任若しくは説明義務違反による
解除又は詐欺取消しが認められるか
ア 原告らの主張
(ア) 錯誤無効
原告らは,居住目的で本件各契約を締結したものであるところ,本件
各土地には注射針等を含む産業廃棄物が大量に埋設されており,そのよ
うな土地を処分するときの客観的取引価格は零であって,原告らは,本
件各契約を締結した時にこれらの事実を認識していれば,本件各契約を
締結することはなかった。このことは,通常人を基準とし,一般取引上
の通念に照らしても明らかである。
よって,原告らは,廃棄物の存在につき要素の錯誤に陥り,本件各契
約を締結したものであるから,本件各契約はいずれも無効である。
仮に,上記の原告らの錯誤が動機の錯誤に当たるとしても,被告A1
は本件各土地の地中に産業廃棄物が埋設されているという重要事項を原
告らに説明しなかったのであり,原告らは居宅を建築する目的で本件各
土地を購入したものであるから,地中に産業廃棄物が埋まっていないと
いうことは明示又は黙示に本件各契約の内容になっている。
(イ) 瑕疵担保責任に基づく解除
a 居宅の建築を目的とする土地の売買にあっては,産業廃棄物が地中
に埋設されていないことが通常の性質として当事者間に予定されてい
るというべきであり,本件各土地の地中に産業廃棄物が存在すること
は,原告らにおいて通常の注意をもってしても発見できない隠れた瑕
疵に当たる。被告A1は地盤改良工事を行っているが,これはあくま
で現在ある本件各建物を想定したものであるから,将来の増築や建替
えを考えると,これによって本件土地の耐性が修補されているとはい
えない。そして,原告らは,本件各土地の地中に産業廃棄物が埋設さ
れていることにより,本件各土地上に建築された本件各建物において
平穏な日常生活を送ることができず,今後同所に居住を継続すること
はできない。また,本件各建物を取り壊さない限り産業廃棄物を撤去
することも不可能であるから,上記瑕疵を修補することもできない。
本件各請負契約は本件各売買契約とは別に締結されているが,実質
的には居宅の購入という同一目的のための同一当事者間における一体
の契約であるから,民法635条ただし書の適用はなく,本件各契約
全体に同法570条が適用されるものというべきである。
そうすると,本件各土地には隠れた瑕疵が存在し,瑕疵の修補も不
可能であって,平穏な日常生活を送るという原告らが本件各契約を締
結した目的を達することもできないから,原告らは,瑕疵担保責任に
基づき,本件各契約を解除することができる。
b 原告らは,被告A1から,本件各土地にコンクリートガラ等が埋設
されている旨の説明を本件各契約を締結する前に受けたことはなかっ
たし

主文(判決文より)

1 被告株式会社A1は,原告ら各自に対し,それぞれ別紙一覧表の
「損害額」欄記載の金額及びこれに対する平成19年6月9日から支
払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告らの被告株式会社A1に対するその余の請求及び被告A2に対
する請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は,原告らに生じた費用の2分の1と被告株式会社A1に
生じた費用との合計の5分の1を同被告の,5分の4を原告らの負担
とし,原告らに生じた費用の2分の1と被告A2に生じた費用を原告
らの負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。