事件の基本情報
| 裁判所 | さいたま地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(レ)169 |
| 判決日 | 2010-08-25 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 本件割引制度に関する情報提供の有無 (被控訴人の主張) 被控訴人は,平成18年1月30日ころ,Bから本件割引制度についての説 明を受けておらず,「障がい者のてびき」(旧てびき)の交付も受けていない。 被控訴人が控訴人に対して旧てびきを送るよう依頼したのは,平成18年11 月17日のことである。仮に,旧てびきが交付されていたとしても,バス運賃 についての本件割引制度に関する記載は不十分なものであり,情報提供義務が 尽くされていたとはいえない。 (控訴人の主張) Bは,平成18年1月30日ころ,被控訴人に対し旧てびきを交付しており, 旧てびきの43頁の「4.バス料金の割引」の項には介護者も半額となる旨記 載されている。したがって,Bの説明如何にかかわらず,控訴人の被控訴人に 対する介護者のバス料金の割引制度に関する情報提供は行われていたといえる。 さらに,Bは,本件手帳と旧てびきを交付した際,被控訴人に対し,介護者 も鉄道運賃及びバス運賃が半額になると説明している。 よって,控訴人は,被控訴人に対し,本件割引制度について情報提供を行っ ている。 (2) 損害額 (被控訴人の主張) ア(ア) 被控訴人は,平成18年7月27日から同月29日まで,Aを介護し て山形市の蔵王温泉に行き,その際,JR上野駅からJR山形駅までの往 復の鉄道運賃として1万1560円及び山形駅前から蔵王温泉までの往復 のバス運賃として1680円を支払った。 (イ) 被控訴人は,平成18年11月14日から同月16日まで,Aを介護 して福島県会津若松市及び同県喜多方市まで旅行に行き,その際,JR大 宮駅からJR喜多方駅までの往復の鉄道運賃として8316円を支払った。 (ウ) 被控訴人は,控訴人から本件割引制度の説明を受けていれば本件割引 制度を利用していたところ,控訴人の情報提供義務違反により,上記(1) の鉄道運賃及びバス運賃の合計1万3240円の5割に相当する6620 円,上記(2)の鉄道運賃8316円と通常の運賃9240円の5割に相当 する4620円との差額である3696円,合計1万0316円の損害を 受けた。 イ 被控訴人は,控訴人から本件割引制度の情報提供を受けなかったことによ り,本件割引制度を利用せずに乗車券を購入していたのであり,控訴人によ る情報提供義務違反と過分に払った運賃相当額の損害との間には相当因果関 係がある。 (控訴人の主張) 被控訴人の主張は否認し争う。 なお,本件割引制度を利用せずにJR大宮駅からJR喜多方駅までの往復切 符を購入したのは被控訴人の息子であるから,仮に情報提供義務が果たされて いたとしても本件割引制度は利用されなかったのであり,同義務違反とこの鉄 道運賃に関する損害との間には因果関係がない。 また,被控訴人は喜多方駅の駅員から介護者の運
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 原判決を次のとおり変更する。 3 控訴人は,被控訴人に対し,1万0316円及びこれに対する平成19年 2月2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 訴訟の総費用は控訴人の負担とする。 5 この判決は,第3項に限り仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。