傷害致死

事件の基本情報

裁判所さいたま地方裁判所
事件番号平成21(わ)2374
判決日2010-10-27
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項、刑法21条、刑法205条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断)
第1 はじめに
本件では,重要な情状事実である犯行の経緯について,検察官は,本件犯行
が被告人のAに対する日常的な暴行の結果,必然的に生じたものであると主張
するのに対し,弁護人は,偶発的なものにすぎないと主張しており,具体的に
は,被告人が,平成21年12月2日ころ以前にもAに虐待といえるような暴
行を加えていたか否かについて争いがある。そこで,以下,争点に対する当裁
判所の判断を示すこととする。
第2 当裁判所の判断
1 被告人の公判供述について
被告人は,当公判廷において,概略,「平成21年夏ころ以降,ストレスが
大きくなり,子供らへのしかり方がきつくなったことや食事時にAを叩いてし
まったことはあったものの,平成21年12月2日ころ以前にAを殴るなどの
暴力を加えたことはない」旨供述しているので,その信用性について検討する。
2 Bの証言について
(1) 被告人の父親であるBは,当公判廷において,概略,「平成21年5月連
休前ころや夏休みころ,食事時にAの食べるのが遅いと,被告人が平手でA
の頭を叩くことがあり,パチンという音も聞こえたかと思う。スプーンで口
の中に差し込むような感じで食べさせたのを見たことがある。被告人が『(A
に対して)たまに手を挙げることもあるの』と言ったことがある」旨証言し
ている(以下「B証言」ともいう)。
(2) Bは,被告人の父親であり,殊更に被告人に不利な虚偽の供述をするとは
考え難い上,記憶が曖昧な部分はその旨率直に述べるなど供述態度が真摯で
あって,その供述内容にも格別不自然な点は見受けられないことなどに照ら
すと,B証言は信用できるというべきである。
(3) もっとも,B証言によって認められる事実を前提としても,被告人がAの
頭を叩いた行為は,食事が遅いという理由で3歳の子供に行うこととしては
厳しいものではあるものの,Aに対する躾とも評価し得るものであり,これ
のみで被告人がAに対して虐待といえるような暴行を加えていたとまではい
えないというべきである。
なお,Bは,当公判廷において,概略,「私は,被告人がAの頭を叩くの
を見て,『やりすぎじゃないの』などと注意したこともあったが,被告人は,
『私の育て方でやるから,お父さんは静かに見てて』などと言っていた。妻
(被告人の母親)が,被告人の叩くのを見て,ちょっと辛いという感じで席
を外したこともあった」旨の証言もしている。しかし,祖父母は,ともする
と孫に対し甘くなりがちであって,娘や息子の孫に対する躾が厳しすぎると
感じやすい面があることは否定し難いから,上記証言によって,被告人の行
為がAに対する躾とも評価し得るとの上記認定が直ちに左右されるものでは
ない。
3 Cの証言について
(1) 被告人の夫の母親であるCは,当公判廷において,概略

主文(判決文より)

被告人を懲役3年6月に処する。
未決勾留日数中210日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。