事件の基本情報
| 裁判所 | さいたま地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行ウ)30 |
| 判決日 | 2011-03-23 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 決定 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法734条1項、民法736条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,原告が,厚生年金保険法(法)59条1項の「配偶者」と同 - 2 - 様に扱われる「婚姻の届出をしていないが,事実上婚姻関係と同様の事情にあ る者」(法3条2項)に該当するか否かである。 4 争点に対する当事者の主張 (原告の主張) 原告は,法3条2項にいう「婚姻の届出をしていないが,事実上婚姻関係と 同様の事情にある者」に該当する。 原告とCとの内縁関係は民法734条1項に違反するものであるが,最高裁 判所平成19年3月8日第一小法廷判決・民集61巻2号518頁(平成19 年判決)は,「我が国では,かつて,農業後継者の確保等の要請から親族間の 結婚が少なからず行われていたことは公知の事実であり,(中略)このような 社会的,時代的背景の下に形成された三親等の傍系血族間の内縁関係について は,それが形成されるに至った経緯,周囲や地域社会の受け止め方,共同生活 期間の長短,子の有無,夫婦生活の安定性等に照らし,反倫理性,反公益性が 婚姻法秩序維持等の観点から問題とする必要がない程度に著しく低いと認めら れる場合には,上記近親者間における婚姻を禁止すべき公益的要請よりも遺族 の生活の安定と福祉の向上に寄与するという法の目的を優先させるべき特段の 事情があるものというべきである。」と判示し,厚生年金保険の被保険者であ った叔父と内縁関係にあった姪が,法3条2項にいう「婚姻の届出をしていな いが,事実上婚姻関係と同様の事情にある者」に該当するとした。 原告とCの内縁関係は,近親婚が相当程度なされていた時代的背景の下に形 成されており,それが形成されるに至った経緯も通常の恋愛関係と異ならない 自然なものである。また,周囲や地域は,二人の交際,結婚を祝福し,おしど り夫婦と評するなど,真の夫婦として受け容れてきた。そして,原告とCは約 57年もの長期間にわたり夫婦として共同生活をし,3人の子どもにも恵まれ, 夫婦関係の安定性も認められる。 以上の事情に照らせば,本件では,平成19年判決にいう「近親者間におけ - 3 - る婚姻を禁止すべき公益的要請よりも遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与す るという法の目的を優先させるべき特段の事情」が存在する。 (被告の主張) 原告とCとの内縁関係は民法734条1項の制限に違反するものであるから, 法3条2項にいう「婚姻の届出をしていないが,事実上婚姻関係と同様の事情 にある者」に該当しない。 なお,平成19年判決は,三親等の傍系血族間の内縁関係にある者について は,原則として「婚姻の届出をしていないが,事実上婚姻関係と同様の事情に ある者」に該当しないとした上で,「農業後継者の確保等の要請から親族間の 結婚が少なからず行われていた」などの社会的,時代的背景の下に形成された 三親等の傍系血族間の内縁関係については,例外的に配
主文(判決文より)
1 社会保険庁長官が原告に対して平成20年7月28日付けでした遺族厚 生年金不支給決定を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。