報酬金請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所さいたま地方裁判所
事件番号平成22(レ)68
判決日2011-06-22
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法90条、民法96条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①消費者契約法4条3項2号規定の取消原因があるか(争点
1),②Aが控訴人を強迫して本件契約の申込みの意思表示をさせたか(争点
2),③被控訴人が本件契約に基づき監視調査を行ったか(争点3),④本件
契約が公序良俗に反する等として無効であるか(争点4)である。
これらの争点についての当事者の主張は,以下のとおりである。
1 消費者契約法4条3項2号規定の取消原因があるか(争点1)
(控訴人の主張)
Aは,控訴人に対して本件契約の締結について勧誘をするに際し,以下の
(1),(2)のとおり,被控訴人事務所からの退去の意思を2度にわたって示した
控訴人を退去させず,困惑させて本件契約の申込みの意思表示をさせた。控訴
人は,平成20年5月19日,被控訴人に対し,消費者契約法4条3項2号に
基づき,本件契約を取り消す旨の意思表示をした。
(1) 控訴人は,平成20年5月15日午後6時30分ないし午後7時ころ,本
件嫌がらせの相談のために被控訴人事務所を訪れた。控訴人は,監視調査の
内容や報酬金額について聞いてみるつもりであったに過ぎず,契約の締結ま
でする意思ではなかった。Aは,かような控訴人に対し,報酬金額等の記載
がない調査委任契約書に署名押印をするように迫った上,報酬として600
万円から1000万円かかると述べた。控訴人は,Aに対し,このような額
の報酬は払えない旨を述べて退去の意思を示した。しかし,Aは,控訴人に
対し,本件契約に基づく調査を実施しない場合には本件嫌がらせが継続する
旨を述べて恐怖を感じさせ,控訴人の退去を妨害した。
(2) その後,Aが,本件契約に基づく調査の内容を説明しないまま,調査委任
契約書に記載された重要事項を早口で読み始めたため,控訴人は,本件契約
を締結しない旨を述べて,再び退去の意思を示した。
しかし,Aは,控訴人に対して,にらみつけながら,「今まで説明させて
帰る気か」と強い口調で大きな声で怒鳴って恐怖心を抱かせ,控訴人の退去
を妨害し,控訴人を午後9時30分ころまで被控訴人事務所に引き留めて,
困惑させて本件契約を締結させた。
(被控訴人の主張)
Aは,控訴人に対して本件契約の締結について勧誘をするに際し,控訴人に
対し,退去を妨害したことはない。
Aは,平成20年5月15日午後6時30分か7時ころから同日午後9時3
0分ころまでの間,控訴人から,本件嫌がらせのいきさつ等について聞き取り
を行った後,控訴人に対し,張込み,尾行による所在確認の必要性などのほか,
重要事項など契約締結に必要な事項の説明を行った。控訴人は,不動産業を経
営し,司法書士の資格を有していることから,日常的に契約締結,重要事項の
説明等の業務に携わっているはずであり,本件契約の内容を了承してこれを締
結したことは明らかである。
2 A

主文(判決文より)

1 原判決を取り消す。
2 被控訴人の請求を棄却する。
3 訴訟費用は第1,2審とも被控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。