事件の基本情報
| 裁判所 | さいたま地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成19(ワ)1626 |
| 判決日 | 2013-02-20 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 生活保護申請行為の有無(被告福祉事務所長及び同所職員の生活保護申請 に対する審査応答義務違反,保護開始決定を行う義務違反の有無) (2) 被告福祉事務所職員の助言・教示義務違反,申請意思確認義務違反,申請 援助義務違反の有無(申請妨害行為の有無) (3) 被告福祉事務所長が住宅扶助を支給しなかったことの違法性 (4) 被告福祉事務所職員による不当な転居指導の有無 (5) 被告福祉事務所長の飾区への通知義務違反の有無 (6) 被告福祉事務所職員が飾区での生活保護受給申請を禁止したか否か (7) 損害 3 争点に関する当事者の主張 (1) 生活保護申請行為の有無(被告福祉事務所長及び同職員の生活保護申請に 対する審査応答義務違反,保護開始決定を行う義務違反の有無) (原告らの主張) - 4 - ア 申請行為 申請は口頭で行うこともできるところ,原告Aは,平成17年1月中旬 ころ,同月下旬ころ,同年2月1日,同年3月22日,同年11月9日, 平成18年5月1日に被告福祉事務所を訪れ,そのたびに職員に対して生 活保護の受給を受けたい旨述べている。また,申請行為というためには生 活保護の受給を求める最低限の意思を看取しうる申告があればよいと解 すべきであるところ,少なくとも,原告Aは生活費の相談のために被告福 祉事務所を訪れ生活の困窮を訴えており,生活保護の受給を求める最低限 の意思を看取しうる程度の申告をしているのであるから,申請行為があっ たことは明らかである。 仮に上記の程度の申告がなかったとしても,本件では,被告福祉事務所 職員が①相談者の状態に配慮しつつ生活状況を聴取し,生活保護制度につ いて正確な説明,教示を行う義務,②要保護状態でないことや申請権がな いことが明らかでない限り,申請意思の確認を行う義務及び③相談者の要 保護性を認識した場合には,申請を促すなど申請を援助する義務の各義務 に違反する不適切な対応をし,原告Aはこれにより生活保護の申請ができ なかったのであるから,申請があったものと評価すべきである。 イ 義務違反の有無 生活保護実施機関は,申請がされた場合には審査,応答をする義務があ り,保護の受給要件を満たしている場合には生活保護開始決定をする義務 がある。被告福祉事務所職員は,原告らの申請を繰り返し拒否しており, 上記義務に違反している。 また,被告福祉事務所長は,原告ら世帯が要保護状態にあったにもかか わらず平成18年6月21日まで保護開始決定をしていない。被告福祉事 務所長は,同所職員の行為を監督し,報告を受ける立場にあるところ,少 なくとも平成17年2月1日には,原告Aは生活保護の申請をしていたこ - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は,原告Aに対し,290万7691円及びこれに対する平成19年9 月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は,原告B,原告C,原告Dに対し,それぞれ82万2563円及びこ れに対する平成19年9月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を 支払え。 3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用は,これを10分し,その6を被告の負担とし,その余を原告らの 負担とする。 5 この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。