事件の基本情報
| 裁判所 | さいたま地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(ワ)1595 |
| 判決日 | 2017-03-01 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法429条1項、商法9条1項、民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張 (1) 生活保護費用の搾取,生存権侵害等による不法行為の成否 (原告らの主張) ア 被告らの事業 被告らは,以下のとおり,生活保護受給者などの生活困窮者から生活保 護費などの大部分を搾取する目的で,極めて粗末な集団施設を多数準備 し,極めて多数の路上生活者を巧みに同施設に誘い込み,極めて粗末な居 住スペース及び食事を提供する対価として,生活保護を受給させた上で, その大部分や携帯電話などを取り上げるという方法により,暴利をむさぼ る組織を構築し,長期間にわたり莫大な利益を得てきた。 (ア) 目的の悪質性,計画性 被告らは,組織的に暴利をむさぼる目的で,内部に,「救済係」や 「受入係」などの部署を作って多数の路上生活者を施設に囲い込み,生 活保護を受給させてその大半を取り上げる一方で,従順で稼働能力のあ りそうな者に対しては,被告Cが経営する店舗や工場などでただ働き同 然で酷使するという組織体制を構築してきたものであり,被告らの暴利 行為は極めて悪質かつ計画的である。 具体的には,被告らは,「救済係」に属する人達に対し,L公園やK 駅周辺において,施設の入居者の大半を占めることになる路上生活者を 勧誘する作業を行わせるとともに,勧誘した路上生活者を「本部」と呼 ばれる寮に連れて来させた後,「受入係」と呼ばれる人達に対し,路上 生活者の出迎え,氏名,生年月日,本籍地などの聞き取り,食事や入浴 - 4 - の手配などを行わせた上で,被告Cにおいて,路上生活者に対する詳細 な面接を通じて,生活保護受給予定者や年金受給者と稼働能力者への振 り分けを行い,彼ら全員から,預金通帳と携帯電話を取り上げて,被告 寮に入所させた上,生活保護受給予定者には,生活保護を申請させて, 生活保護費の大半を取り上げ,年金受給者からは,年金の大半を取り上 げ,稼働能力者には,被告Cが経営する店舗や工場などでただ働き同然 で酷使していた。 (イ) 手段,方法の悪質性 被告らは,老朽化した一戸建てやアパートを安価で賃借した後,その 内部をベニヤ板や間柱材などで仕切るなどの粗末な改造を加えたり,水 道の配管工事,排水工事,電気設備の工事などをすることにより,3畳 程度の狭小な入居スペースを複数作り出した上で,各スペースを「住 居」として入居者に提供している。 そして,被告らは,路上生活者に対し,生活保護制度について十分な 説明をしないまま,「小遣いを一日に500円あげる。」,「3食食べ られて,お風呂に入れて,寝るところもある。」などと言葉巧みに勧誘 し,極めて多数の路上生活者を粗末で狭小な居住スペースに入居させる とともに,入居者が外部と連絡を取るのを妨げるため,携帯電話を取り 上げていた。 その上で,年金収入などがない入居者に対しては,生活保護の申請を する
主文(判決文より)
1 被告Cは,原告Aに対し,39万6348円及びうち10万円に対す る平成22年9月6日から,うち29万6348円に対する平成23年 7月2日から,各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告Cは,原告Bに対し,1539万5138円及びうち20万円に 対する平成22年9月6日から,うち1519万5138円に対する平 成23年10月20日から,各支払済みまで年5分の割合による金員を 支払え。 3 原告らの被告Cに対するその余の請求及び被告会社に対する請求をい ずれも棄却する。 4 訴訟費用は,第1事件及び第2事件を通じ,原告Aに生じた費用の5 分の4,被告Cに生じた費用の30分の1及び被告会社に生じた費用の 20分の1を原告Aの負担とし,原告Bに生じた費用の3分の2,被告 Cに生じた費用の5分の2及び被告会社に生じたその余の費用を原告B の負担とし,原告ら及び被告Cに生じたその余の費用を被告Cの負担と する。 5 この判決は,第1,2項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。