強盗殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反

事件の基本情報

裁判所さいたま地方裁判所
事件番号令和6(わ)717
判決日2025-06-06
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項、刑法14条2項、刑法19条1項1号、刑法21条、刑法43条、刑法45条、刑法54条1項、刑法68条2号、刑法243条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
弁護人は、被告人は被害者の態度等に対する怒りから被害者を殺害しようとしたも
のであり、強盗の目的はなかった旨主張し、被告人もこれに沿う供述をするので、強
盗の目的があった旨認定した理由を示す。
2 事実の経過
タクシーのドライブレコーダーの映像、各地の防犯カメラの映像等によって認めら
れる本件の経過は次のとおりである。
被告人は、午後10時 26 分頃自宅を出発し、10 時41 分頃B駅を出て、11 時27 分
頃同駅タクシー乗場から被害者が運転するタクシーに乗車し、C駅方面に向かうよう
指示し、自宅付近を通過した後、指差しなどして、37 分53 秒(ドラレコ表示時刻 37
分57 秒)頃、本件現場にタクシーを停車させ、38 分7 秒頃、ズボン右ポケットから
拳銃を取り出し、その安全装置を左手で解除し、振り返った被害者に拳銃を示したり、
拳銃取出しの7 秒後には拳銃を運転席背面の防護板内に差し入れるなどし、38 分23
秒頃、シートベルトを外してドアを開けて車外に出ようとした被害者の左脇の下の左
胸部分に接着させて拳銃を 1 回発射したことが認められる。
3 被害者の供述
被害者は、公判廷において、停車後の状況について、「被告人に乗車料金を伝えて後
ろを向いたとき、被告人から拳銃らしきものを見せられて「お金を出せ。」と言われ、
「何言ってるんだ。」と答えた上、シートベルトを外して運転席左前に置かれていた
釣銭箱を持って付近のコンビニに逃げた」旨供述する。
被害者は、車外に出た約2 分30 秒後、付近のコンビニで 110 番通報した際、「右曲
がってって言われて、公園みたいなところに来たら、…銃かなんか分からないけど出
して、金出せって言われて、何言ってんだよっつったら、…ちっちゃな銃みたいなや
つで、50 くらいの親父が」旨説明したものであり、前記供述はこれと整合する。被害
者がタクシー運転手であることから武器を見せられたこと等により強盗と早合点し
た可能性を考えても、車中における被害者の状況、拳銃が真正のものとは確信してお
らず、実際に撃つとは考えていなかったという被害者の供述に照らすと、被害者が驚
愕等により聞き違いや勘違いをしたと疑わせる事情はない。被害者が本件後約 2 か月
の間意識のない状態が続いたことや、心停止等の重篤な状態に複数回陥ったこと等を
考慮しても、直後の110 番通報の際の説明と公判供述が合致することに照らせば、記
憶に変容が生じたとも考えられない。
弁護人は、被告人の「被害者の運転の荒さに対して複数回苦情を伝えたにもかかわ
らず無視されたことに腹が立ち、拳銃で脅かして謝罪させようと考えたのであり、タ
クシー停車後、これまで被告人の苦情を無視してきた被害者が乗車料金を伝えてきた
ことに対して、「銭金の問題じゃねえ。」と言ったとこ

主文(判決文より)

被告人を懲役21 年に処する。
未決勾留日数中240日を刑に算入する。
押収してある実包1 個(令和7 年押第 3 号の1)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。