地位確認等請求事件(通称 テクノプロ・エンジニアリング整理解雇)

事件の基本情報

裁判所横浜地方裁判所
事件番号平成21(ワ)3504
判決日2011-01-25
分類労働
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
本件の主たる争点は,本件解雇の有効性であり,争点に関する当事
者の主張の要旨は,以下のとおりである。
(1) 被告
ア 労働者派遣特有の事情
労働者派遣は一時的臨時的な労働力の需給調整システムとして
位置付けられるものであり,派遣労働者の就業は,構造的に派遣
先の経営等の状況に大きく左右される。原告は,そうした特質を
有する派遣労働者としての採用であることを明確に認識した上で
被告と雇用契約を締結した。
派遣先から派遣契約を適法に解消された場合,派遣会社として
は他への派遣という方法でしか派遣労働者の雇用を確保し得ない。
仮に派遣先による派遣契約解消について民事上の損害賠償請求が
可能であっても,これにより派遣労働者の派遣就業が可能となる
わけではない。また,大手メーカー等の派遣先と派遣会社との間
に事実上の優劣があることも否定できず,派遣会社が派遣労働者
の雇用確保のために採り得る措置は限られる。加えて,労働者派
遣事業においては,派遣会社が自ら雇用する派遣労働者を派遣先で
就業させることにより初めて利益が得られるのであり,派遣労働
者が稼動しなければ,当該労働者の人件費はそのまま派遣会社の
損失となり,派遣会社の経営に大きく影響を及ぼす。
整理解雇の有効性は,いわゆる4要素を含む諸事情を総合的に
判断するものであるから,派遣労働者の解雇については以上のよ
うな労働者派遣事業の特殊性が十分に考慮されなければならない。
イ 人員削減の必要性
(ア) 被告は,Dの完全子会社であり,Fグループの信用力低下
や経営環境の悪化は当然に被告の経営に影響を与えるところ,
前記1(1)記載の株式会社Cの事業廃止に至る経過により,Fグ
ループ全体の信用が損なわれ,資金繰りに影響が生じ,被告に
おいても資金面・営業面で少なからず影響が生じていた。
(イ) 被告の売上高は,平成19年度上半期が125億6224
万4960円,同年度下半期が121億0849万5739円,
平成20年度上半期が106億4938万9001円,同年度
下半期が79億5825万9295円であり,売上総利益は,
平成19年度上半期が25億8579万9934円,同年度下
半期が25億9605万2659円,平成20年度上半期が1
9億1650万6174円,同年度下半期が17億8694万
2384円であり,その業績の悪化は明らかである。
被告は,平成20年度決算において,Dに対する貸付債権が
回収不能となる可能性があったため,特別損失として22億0
199万7917円の貸倒引当金を計上し,同貸倒引当金は平
成20年度の当期純利益を大きく圧迫した結果,同期の決算で
巨額の赤字を計上した。
(ウ) また,平成20年9月以降,米国の金融危機に端を発した
世界的な信用収縮や消費の低迷,株式市場の下落等による全世
界

主文(判決文より)

1 原告が,被告に対し,雇用契約上の権利を有する地位にあることを
確認する。
2 被告は,原告に対し,平成21年6月15日から本判決確定の日ま
で,毎月15日限り,29万5500円を支払え。
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,これを10分し,その1を原告の負担とし,その余を
被告の負担とする。
5 本判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。