事件の基本情報
| 裁判所 | 横浜地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(ワ)6906 |
| 判決日 | 2012-07-17 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法429条1項、商法266条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 被告に不法行為が成立するか,会社法429条1項及び旧商法266条の 3第1項の責任を負うか。 負うとした場合に原告らの損害額はいくらか。 3 当事者双方の主張 争点 (原告らの主張) - 4 - ア 不法行為責任 平成18年判決により,みなし弁済が成立しないことが確定し,武富士 の原告らに対する貸金債権が存在しないことが明らかとなった。 平成21年判決における,貸金の請求・弁済の受領が事実的・法律的根 拠を欠く場合には,みなし弁済が成立しない場合も含まれるところ,被告 は,平成18年判決以後,みなし弁済が成立しないことを認識していた。 また,被告は,武富士の代表取締役であり,顧客に対して法律上根拠のな い請求をしないよう,貸金残高が存在するかどうかを確認するため,引直 計算を行う義務を負っていたというべきである。単一の基本契約に基づく 取引や,取引の分断がない取引など,判断が難しい法的論点がない取引(原 告らの取引はそのような取引である。)についての引直計算は困難ではな い。にもかかわらず,被告は,引直計算を行わなかった。 したがって,被告は,事実的,法律的根拠を欠くことを認識しながら, 又は容易にそのことを知り得たにもかかわらず,あえて貸金を請求し,弁 済を受領しており,不法行為責任を負う。 イ 会社法429条1項及び旧商法266条の3第1項の責任 被告は,武富士の取締役として,利息制限法を含む法令の遵守義務を負 うところ,平成18年判決により,みなし弁済が成立しなくなったことが 明らかになった以上,その判断に従う義務がある。したがって,同法によ れば債権が存在しないものについて,債権があるかのごとく請求をする行 為は利息制限法に反する任務懈怠行為といえる。 武富士は,平成18年判決当時,債務超過の状態であったところ,平成 18年判決によって,過払金の請求を受けた場合はみなし弁済の成立が著 しく困難であることを認識していた。そうすると,武富士の取締役であっ た被告は,武富士のリスクとして潜在的な過払金債権者がどの程度存在す るのかなどを把握するため,引直計算を行わせる義務を負っていた。また, - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は,原告Bに対し,109万2290円及びうち103万200 0円に対する平成22年2月2日から支払済みまで年5分の割合による 金員を支払え。 被告は,原告Cに対し,78万9073円及びうち72万7000円 に対する平成22年1月19日から支払済みまで年5分の割合による金 員を支払え。 被告は,原告Fに対し,104万8958円及びうち98万4000 円に対する平成22年5月18日から支払済みまで年5分の割合による 金員を支払え。 被告は,原告Dに対し,77万5974円及びうち71万1000円 に対する平成22年2月27日から支払済みまで年5分の割合による金 員を支払え。 被告は,原告Eに対し,95万4147円及びうち90万6303円 に対する平成20年12月4日から支払済みまで年5分の割合による金 員を支払え。 2 原告Aの請求及び原告A以外の原告らのその余の請求をいずれも棄却す る。 3 訴訟費用は,原告Aに生じた費用のすべてと被告に生じた費用の6分の - 1 - 1を原告Aの負担とし,原告A以外の原告らに生じた各費用の5分の4と 被告に生じた費用の3分の2を被告の負担とし,その余を原告A以外の原 告らの負担とする。 4 この判決は,第1項~に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。