事件の基本情報
| 裁判所 | 横浜地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(わ)1583 |
| 判決日 | 2012-10-19 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点は,被告人が被害者に対し公訴事実の ような痴漢行為をしたか否かである。この点についての直接証拠は,当時, 痴漢摘発の職務に当たっていた神奈川県警察鉄道警察隊第三中隊新横浜分駐 所所属の警察官 E 及び F の現認供述だけである(なお,被害者は,証人とし て採用されて召喚を受けたものの,両親の反対が強く,公判廷に出頭しなか ったため,証言を得られず,被害者の検察官調書についても,刑訴法321 条1項2号前段の供述不能に該当しないとして,証拠請求は却下されてい る。)。そもそも,本件は,被害者が自ら痴漢の被害を訴えるなどして,そ の犯人を指摘するなどして事件となったケースではなく,痴漢摘発の職務に 当たっていた警察官が,被告人の不審な行動から,被告人をマークしていた ところ,被告人が痴漢行為に及んだとして被告人を逮捕したケースであり, 痴漢行為を現認したとする警察官の供述が,本件での重要かつ直接的証拠で ある点に特徴がある。 - 1 - 2 そこで,以下,E 及び F 両警察官の供述の信用性について検討する。 まず,被告人が本件電車に乗り込むまでの経緯についてみると,E 警察官 は,大要,次のように供述する。すなわち,本件当日,G 線 B 駅上り3,4 番線ホーム(以下「本件ホーム」という。)上で痴漢行為の取締りの職務に 従事していたところ,3番線に止まっていた午前7時発の快特電車の車内の 様子をうかがうだけで乗車しない被告人を認め,痴漢常習者がよくやる行動 と不審に思って見ていると,被告人は階段の下から本件ホームに上がってく る女性を見るなどしていた,合流した F 警察官にこのことを伝えると,F 警 察官もその前に被告人の存在を見て知っており,F 警察官との間で,被告人 が女性の後について列に並んだら一緒に電車に乗ろうと打ち合わせた,その 後,4番線に到着した普通電車から降りてくる客を見ていた被告人は,制服 姿の被害者が電車から降りて3番線ホームの乗客の列に向かうと,その後を 追い,被害者の後ろに並んだ,そこで,自分たちも一緒に電車に乗り込むた め,F 警察官は被告人の後ろに,自分は被告人の右側に並び,午前7時6分 発の本件電車(特急電車,先頭から6両目の車両)に被害者,被告人に次い で乗り込んだ,なお,その際,上司の H 警部補に対し,「ターゲット発見し ました!」などと携帯メールを送った,などという。F 警察官も,これに符 合する供述をしている。 E 及び F 両警察官の供述は,相互に符合しているだけでなく,その内容に 不自然なところはなく,具体性があること,H 警部補に対する携帯メールの 存在とその内容からも裏づけられていること,痴漢摘発の職務に当たる警察 官という立場からして,意識的に観察していたことがうかがわれ,また,被 告人の動静を追う両警察官
主文(判決文より)
被告人は無罪。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。