傷害致死被告事件

事件の基本情報

裁判所横浜地方裁判所
事件番号平成26(わ)1122
判決日2015-03-13
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断】
これは自己若しくはBの身体,生命等を防衛するためにした正当防衛又は⑶被害者
ったとしても,被告人にはその認識がなかったとし,被告人は,本件につき無罪で
あると主張する。
2 そこで,検討すると,被害者の遺体の状態に関する医学的所見(解剖医C証人
の公判供述等)及びタクシー車内に設置されたドライブレコーダーの映像等によれ
ば,車内での被告人の暴行行為について次のように考えることができる。
まず,被害者の死因は気道閉塞による窒息死であるが,これは被害者の頸部に
相当程度の圧力が5分程度以上加わったことによるものと認められるところ,被害
者が意識を失ったと見られる午前零時12分頃より前の場面において,午前零時7
分頃以降の被害者の声色や声の調子の顕著な変化,その頃から午前零時11分頃ま
での被告人の前傾姿勢や床にあおむけになっている被害者との位置関係,被害者の
暴れ方とこれに対する被告人の対応状況,取り分け右手が終始被害者の足に対応し
ている状況,被害者の遺体の頸部に見られる傷跡などから,左手による被害者の頸
部の圧迫行為があったと推認される。
その後被害者が意識を失ったと見られる午前零時12分頃までの間は,被告人
の体勢が前傾から上体を起こした形に移っており,被害者との想定される位置関係
からして被告人の左手が被害者の頸部に届かないことが明らかであるが,にもかか
わらず被害者の頸部に相当程度の力が加えられていたと推認される。さらに,被告
人の右足の靴下足裏外側の被害者の血液付着状況,被害者の出血箇所,車内の血痕
付着状況,被害者が数回「頭蹴ってんじゃねえ。」と発声していることなどを併せ
考えると,右足による被害者の口,鼻又は頸部付近への圧迫行為があったと推認さ
れる。
なお,Bは,公判廷において,被告人が被害者の首を絞めているところは見て
いない旨供述しているが,事件当時のBの観察状況等に照らせば,Bが被告人の上
記各行為を見落とすことは十分あり得るところであり,これが上記認定の妨げとな
るものではない。
3 被害者による急迫不正の侵害の有無について
被害者は,午後11時55分頃以降,タクシー車内で,奇声を発するなどしな
がら激しく足をばたつかせ,座席シートや運転席後部の防犯板付近,あるいは被告
人の身体を蹴るなどして暴れ始めた。これは,被告人の身体,Bの身体及びタクシ
ー内の備品等に対する急迫不正の侵害に当たることが明らかである。そして,被害
者は,それ以降,多少おとなしくなる短い時期を挟みつつも,基本的には,午前零
時12分頃に意識を失うまでの間,終始同様の態様で暴れ続けており,その間,急
迫不正の侵害は継続していたと認めるのが相当である。
なお,検察官は,被害者が暴れ始めたのは,被告人の先行する制止行為に抵抗
するためであり,不正の侵害

主文(判決文より)

被告人を懲役2年6月に処する。
この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は全部被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。