事件の基本情報
| 裁判所 | 横浜地方裁判所 横須賀支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)328 |
| 判決日 | 2018-01-15 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件情報漏えいによる被害者のプライバシーの侵害が法的救 済を与えるべきものであるか否か(同侵害に係る損害を含む。)である。 3 争点に対する当事者の主張 (原告の主張) 被害者のプライバシーの侵害 被害者は,被告に対し,DV等支援措置の申出をした。住民基本台帳事務 におけるDV等支援措置が設けられた目的及びその対象者の属性に照らせば, DV等支援措置の対象者は,同措置を受けることによって,単に氏名や住所 といったプライバシーにかかる個人情報をみだりに開示されないという利益 のみならず,同措置が遵守されることで,加害者らに上記各情報が流出する ことが阻止され,自らの身体の安全,住居の平穏,名誉等が著しく害される ことがないという合理的期待を当該市区町村に対して有するものであり,そ の期待は法的保護に値する。被害者は,被告に対し,DV等支援措置の申出 をしたことで,被告においてプライバシーにかかる個人情報が適切に管理さ れ,自らの身体の安全,住居の平穏,名誉等が守られることについて上記合 理的期待を有していた。 したがって,被害者の住所に係るプライバシーは,被害者の住所を被害者 の意思に反して他人にみだりに開示されないという以上に,要保護性の高い ものであり,法的保護に値するものである。 損害 ア 被害者の精神的苦痛に対する慰謝料 本件情報漏えいの目的に一切の正当性がないこと,被害者が被告に対し てDV等支援措置を申し出た経緯に鑑みて,同人の個人情報は秘匿される べき必要性が極めて大きかったといえること,被害者が前記 当該情報がその秘匿性の高さに配慮して,被告において適切に管理される ことにつき,合理的期待を有していたこと,本件情報漏えいを端緒として 被害者が殺害されるという最悪の結果が生じており,その精神的損害に回 復可能性がないことなど本件の一切の事情を考慮すれば,被害者が本件情 報漏えいによりその住所を知られて,そのプライバシーを侵害されたこと により被った精神的苦痛を慰謝するには1000万円をもって相当とする。 イ 弁護士費用 上記1000万円の1割に相当する100万円につき,弁護士費用相当 の損害と認められる。 (被告の主張) 被害者のプライバシーの侵害について プライバシーの侵害に対し,法的な救済が与えられるためには,公開され た内容が,①私生活上の事実または私生活上の事実らしく受け取られるおそ れがあること,②一般人の感受性を基準として,当該私人の立場に立った場 合,公開を欲しないであろうと認められる事柄であること,③一般の人々に 未だ知られていない事柄であることを必要とし,このような公開によって当 該私人が実際に不快,不安の念を覚えたこととされる。被害者は,自己の住 所情報が本件担当者をして本件情報漏えいされたことを覚知していなかっ
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,110万円及びこれに対する平成24年11月 5日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを10分し,その9を原告の負担とし,その余を被 告の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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