動物の愛護及び管理に関する法律違反被告事件

事件の基本情報

裁判所横浜地方裁判所
事件番号令和5(わ)391
判決日2024-12-25
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、①被告人、C及びDの各犬に対する行為が、その目的や程度にも
照らして、虐待にあたるといえるか、②甲67ないし69添付の各動画の入手過程
に、令状主義の精神を没却するほどの重大違法があるといえるか、である。
2 前提となる事実及び時系列
⑴ 被告人は、平成29年10月頃から犬の保護活動を始め、平成30年2月、
遺棄動物の保護、里親探し等の事業を行う目的で、被告法人を設立した。被告法人
では、主として一般の飼い主から動物を引き取っているが、その際、料金を取るこ
とはせず、法人の収入は、駅やイベント等での募金活動によるものがほとんどだっ
た。被告法人は、令和2年2月頃から判示の本件飼養施設に移転し、本件飼養施設
2階の一部は被告人と家族の居住スペースとなっていた
⑵ 令和2年3月頃までには、SNSであるインスタグラム上に、被告法人の募
金活動の様子や、被告人が犬を蹴る動画等を用いた被告法人に批判的な投稿がされ
るようになった。Nは、後に被告法人らを共に刑事告発することになる者らから協
力を依頼され、令和2年7月頃から被告法人にボランティアとして入り、令和2年
8月から10月にかけて、判示第1の1及び2の犯行を撮影した。
⑶ Nらは、令和2年12月末、O警察署にこの動画を提出して被告人らを刑事
告発した(受理は令和3年1月)。同警察は、撮影者等の取調べ、被告法人の捜索差
押え、犬猫の押収と鑑定等の捜査を行った。
Nらは、前記告発後も被告法人内での虐待が続いていることを疑い、インスタグ
ラムで連絡を取るなどしたPらにも協力を依頼して、同様にして本件飼養施設内で
の暴行の場面の動画撮影を続け、その動画を用いて令和4年5月以降にも被告法人
や被告人の告発を続けた。
3 争点②について
⑴ 弁護人は、各動画の撮影は、Nらが警察に相談し、その内諾を得た上で行わ
れている、動画撮影をするために虚偽の事実を述べて立ち入り、家族の住居と一体
となった本件飼養施設を秘密裏に撮影しているから、撮影は強度の違法性を帯びた
ものであり、捜査機関はこの違法性を知りながら、積極的に本件各動画を利用して
訴追を行っている、などとして本件での動画の入手過程には令状主義の精神を没却
する重大違法があると主張する。
⑵ まず、警察の関与について検討するが、捜査担当の警察官であったQは、N
らへの撮影依頼を否定し、むしろ撮影はやめてほしい旨述べたと証言しており、こ
れは、Nの証言とも一致していて信用できる。
Pも事前の内諾の存在を否定しているところ、弁護人は、Pが令和4年5月10
日に動画撮影が露見して被告人に通報された際、臨場した警察官に、「事前報告して
ありますから」などと言ったことなどを根拠に、内諾を得ていたと主張する。弁1
号証によれば、Pがそのような発言をしたことは認められるもの

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。