不正競争防止法違反

事件の基本情報

裁判所横浜地方裁判所
事件番号令和5(わ)6001
判決日2025-03-10
分類知的財産

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、被告人の故意及び共謀であり、主として、被告人が、令和4年
2月22日までの間に、e株式会社(以下「e社」という。)の従業員であった
fら15名(以下「本件営業員ら」という。)がe社の営業秘密である顧客情報
の領得について、dらから報告を受けて了承した事実が認められるか否かが争わ
れている。
(以下、「営業秘密の領得」というときは、特に断らない限り、「営業秘密であ
る顧客情報の領得」のことである。)
第2 判断の前提となる事実
関係証拠によれば、以下の事実が認められる。
1 関係会社の業務内容等
被告人は、平成27年3月に株式会社a(現株式会社b。以下「a社」とい
う。)を設立し、本件当時までその代表取締役を務めていた。a社には、本件当
時160人程度の従業員がおり、その主要な事業に法人向け事務用機器の販売等
があった。e社も、上記事業を行い、本件営業員らはe社藤沢営業所で営業を担
当していた。
dは、a社の元従業員であり、本件当時は同社と業務委託契約を締結し、社長
室長の肩書きで同社と提携する代理店の開拓などを行っていたが、a社内に机は
なく、LINEメッセージを利用するなどして業務を報告していた。
cは、e社の元営業員であり、本件当時はa社のセキュリティ事業部の責任者
であった。
2 本件営業員らの移籍
dとcは、令和3年9月27日、e社からの独立を考えていたg、i、hと面
談し、a社への移籍について話し合い、その後、a社への移籍を希望するe社の
営業員が増えて本件営業員ら15名がa社に移籍することが決まった。
そして、令和4年1月25日までには、本件営業員らが新たに設立される別会
社に所属し、同社がa社の代理店となることがd、c及び本件営業員らの中心メ
ンバーの間で合意され、受け皿となる株式会社uが同年3月30日に設立された。
3 本件営業秘密とその領得行為
⑴ 営業秘密
e社では、本件当時、顧客情報を「v」というインターネット上のアプリケー
ションに集約していた。v上では、同社の顧客の会社名、住所、電話番号、担当
者名、販売した事務用機器のメーカー名、型式、台数、設置日、リース会社、リ
ース月額、リース支払残月数等の情報を顧客会社ごとに一覧性のあるウェブペー
ジ(顧客情報画面)で表示させることができた。e社の営業員は、顧客情報画面
を閲覧するためには、同社内に設置されていたパソコン、同社から支給されてい
たタブレット端末又はスマートフォンのブラウザーからvにアクセスして、ID、
パスワード及びワンタイムパスワードを入力する必要があり、各顧客情報画面の
上部には「この画面に記載の情報は、不正競争防止法上の営業秘密に該当しま
す。」などの注意文言が表示されていた。また、顧客情報画面の閲覧履歴は記録
されていた。
⑵ e社の顧客情報の集約につい

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。