現住建造物等放火(変更後の訴因 現住建造物等放火、死体損壊)、殺人

事件の基本情報

裁判所横浜地方裁判所
事件番号令和5(わ)1144
判決日2025-10-08
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、被告人が、殺意をもって、被害者をユニットバス内に閉じ込めた
と言えるかである。
第2 検討
1 争点に関する各専門家証人の証言等について
⑴ C証人は、医師であるD証人の鑑定結果により認められる、被害者の血中か
ら致死濃度である75%以上の一酸化炭素ヘモグロビンが検出されている事実や、
被害者の死因が急性一酸化炭素中毒である事実を前提に、血流内に生じる一酸化炭
素ヘモグロビンの濃度を推定するStewart式や、WHOによる一酸化炭素ヘ
モグロビン濃度と身体状況の関係に関する資料を用いて分析した結果として、被害
者がユニットバス内に入った時点から意識喪失など致死的な状況に陥る時点までに
数分以上あった、被害者に意識があれば、バスルームに入った時点で石炭臭などの
臭いに気付いたはずであると供述している。
⑵ また、E証人は、D証人の鑑定結果により認められる、被害者の一酸化炭素
ヘモグロビン濃度は75%以上であり、被害者に特異な疾病はないこと、すなわち、
被害者の死因が急性一酸化炭素中毒であることを前提に、被害者は、少なくとも7
500ppm以上の高濃度の一酸化炭素に、密閉空間で、3分間以上はさらされて
いたと供述している。
⑶ 更に、D証人も、心臓から出た血液が心臓に戻ってくるには大体約1分と言
われるので、一回酸素を吸い込んでそれが一巡するのは大体1分である、一番最初
の循環で、肺胞の中でヘモグロビンと一酸化炭素が100%全部くっつくわけでは
ないので、何巡かしていると思う、一酸化炭素濃度が1万ppmの場合であれば1
分から2分くらいで死ぬというのもたくさんのケースを総合したらそれくらいであ
るということである旨供述している。
⑷ C証人は火災科学を、E証人は有機化学、特に一酸化炭素中毒者への特効薬
開発を、D証人は法医学を専門としており、C、E、D各証人の証言は、それぞれ
が備える異なる専門分野の知見をもとに、それぞれの専門的立場から、被害者が死
に至った状況について語るものであるところ、それぞれ、当該分野の専門家によっ
て一般的に認められた知見や分析手法に基づいた意見を述べており、その合理性に
疑いを差し挟む事情は見当たらない。更に、それぞれの証言内容が整合しているこ
とは、それぞれの証言内容の信用性や証拠としての価値を高め合うものと言える。
⑸ ア この点に関連して、弁護人は、C証人の証言について、Stewart
式の被験者データの少なさを指摘するとともに、二酸化炭素などの要素を考慮して
いない、法医学の教科書と矛盾するなどとして、C証言には問題があると主張する。
しかしながら、C証人は、Stewart式について、同式の背景として、31
歳から46歳までの健康な男性6人に実験が行われたものであると述べる一方で、
同式は1973年に得られた知

主文(判決文より)

被告人を懲役24年に処する。
未決勾留日数中540日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。