損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所京都地方裁判所
事件番号平成20(ワ)3967
判決日2010-09-15
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 被告会社の責任
(2) 被告市の責任
(3) 原告らの損害
4 争点に関する当事者の主張
(1) 被告会社の責任
(原告らの主張)
ア 本件工場の違法操業
被告会社は,平成17年2月21日から平成20年6月23日までの約
3年4か月間,第二種住宅地域に指定されている本件土地において,本件
工場を違法に操業し,下記イ記載のとおり,原告らの受忍限度を超える騒
音及び悪臭を発生させた。その間,平成18年9月19日には本件使用制
限命令を出されたにもかかわらず,同命令による是正期限の同年10月3
1日を過ぎても,本件工場の違法操業をやめなかった。
被告会社は,平成16年5月22日及び同年6月1日に行った本件工場
の近隣住民らに対する説明会では,本件土地に工場を建設することを前提
にしていたにもかかわらず,同年3月24日に京都確認検査機構から確認
を受けた本件工場の建築確認申請書には,主要用途が事務所兼倉庫(自家
用)と記載している。また,平成17年1月24日付け確認済証交付にか
かる計画変更において,主要用途は事務所兼倉庫(自家用)としたまま,
被告会社は,本件土地の南側の土地を賃借し,本件工場の延床面積を97
5.13㎡から1611.76㎡に変更した。これにより,本件工場は約
1.6倍に増床し,原告らの損害も拡大することとなった。
こうした経緯に照らすと,被告会社は,本件土地が第二種住宅地域内に
あり,床面積50㎡を超える工場を建築できないことを熟知した上で,当
初から本件工場に転用する意図で,建築確認申請書の内容を偽装したとい
える。よって,本件における被告会社による建築基準法違反は,故意によ
る計画的なもので,悪質である。
イ 受忍限度
(ア) 本件工場の稼働態様
被告会社は,上記約3年4か月間の長期にわたり,休日を除いて,午
前7時30分ころから,本件工場の機械を稼働させ,作業終了時刻は,
季節によって午後4時ないし5時30分ころ,12月の繁忙期には午後
7時30分ころであった。
(イ) 騒音
本件工場には,午前6時ころから原料等を積載した車両が出入りし,
エンジン音,バック時の警報音及びタイヤの通過音を発生していた。ま
た,上記(ア)の機械稼働中は,コンプレッサーの騒音やハンマー音,ダ
クトの排気音が発生していた。その他,被告会社の従業員は,雑談や作
業音等の人為騒音を発生させた。
本件土地と周辺地との境界付近の8地点において被告市が測定した騒
音値は,48ないし56デシベルであり,第二種住宅地での騒音の基準
とされる50デシベルを超えている。上記測定において,本件工場の西
側よりも東側の方が高い数値が測定されているので,本件土地の西側に
あるe街道を走る自動車騒音は影響していない。また,本件工場の操業
が停止された後に,上記と同じ8地点で騒

主文(判決文より)

1 被告会社は,原告住民ら各自に対し,16万5000円及びこれに対する平
成20年7月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告住民らの被告会社に対するその余の請求及び被告市に対する請求を棄却
する。
3 原告会社の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は,原告住民らに生じた費用の40分の3及び被告会社に生じた費
用の23分の3を被告会社の負担とし,原告住民らに生じた費用の40分の3
7,被告会社に生じた費用の23分の17及び被告市に生じた費用の23分の
20を原告住民らの負担とし,原告会社に生じた費用,被告会社に生じた費用
の23分の3及び被告市に生じた費用の23分の3を原告会社の負担とする。
5 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。