公文書部分公開決定取消請求事件

事件の基本情報

裁判所京都地方裁判所
事件番号平成22(行ウ)17
判決日2011-03-10
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民事訴訟法29条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
本件処分の適法性(本件条例6条5号該当性)
(原告の主張)
(1) 本件条例の前文は,知る権利の具体化と府の説明責任を明確に示した上
で,「府政に対する理解と信頼を深め,府政のより公正な運営を確保し,府
民参加の開かれた府政の一層の推進を図り,併せて府民福祉の向上に寄与す
る」という目的を定めている。この目的は,条例の各条文を解釈する上で指
針となるものであるから,本件条例6条の非公開情報の該当性を判断する上
でも十分考慮しなければならない。
そして,条例の前文や,6条の規定ぶりからは,府保有情報は開示するこ
とが大原則であり,不開示は極めて例外であることが当然に導かれる。とり
わけ,公共の安全,利益等を考慮するに当たって,府民の情報開示請求権と
比較衡量するような態度は許されず,府民の知る権利や府の説明責任の観点
に立ってもなお,高度な公共の安全,利益等が認められる極めて例外的な場
合に限って,府保有情報の不開示が許されるというべきである。
したがって,本件条例6条5号該当性も,府民の知る権利や府の説明責任
の観点に立ってもなお,高度な公共の安全,利益等が認められる極めて例外
的な場合といえるかという基準によって判断されなければならない。したが
って,同号の「支障」は,名目的なものでは足りず,実質的なものであるこ
とが必要であり,「おそれ」も,抽象的な可能性では足りず,法的保護に値
する高度の蓋然性が要求されるというべきである。
(2) 本件不開示部分には,懲戒処分の量定に係る加重又は軽減すべき事情等
の検討内容が記録されているところ,この情報を知ることは,原告の知る権
利を実現することであるし,また,この情報を公開してこそ,府政に対する
府民の的確な理解と批判を可能にし,主権者としての責任ある意思形成を促
進するのであるから,被告の説明責任の観点からもこの情報を公開しなけれ
ばならないといえる。そして,この情報を公開することによって「府政に対
する理解と信頼を深め,府政のより公正な運営を確保し,府民参加の開かれ
た府政の一層の推進を図り,併せて府民福祉の向上に寄与する」という条例
の目的を達成することができる。
(3) また,上記の情報は,懲戒処分の量定の判断要素を示すものであり,こ
れを公開することによって,職員が行動の予測可能性をもつことができる上,
今後の監察業務及び人事管理に係る事務において恣意的な遂行を排すること
が可能となるから,本件不開示部分を開示することで,かえって適正な監察
業務及び公正かつ円滑な人事管理に係る事務の実現が可能となる。
この点につき,被告は,不服申立てや訴訟といった人事管理の適正を確保
する制度が担保されていることから,懲戒処分に係る意見等を公開すること
で人事管理の適正を図るとする原告

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。