通信料金返還請求事件

事件の基本情報

裁判所京都地方裁判所
事件番号平成22(ワ)3533
判決日2012-01-12
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法1条2項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
(1) アクセスインターネットの利用により発生する通信料金に関する被告の
説明義務違反・情報提供義務違反の有無
(原告の主張)
ア 事業者と消費者の間には情報力及び交渉力に格差があることから,消
費者基本法,消費者契約法1条・3条及び民法1条2項(信義則)等の
規定により,事業者は,消費者がその内容を容易には理解できない契約
や,料金が消費者が予測し得ないような高額なものとなり得る契約につ
いては,その内容について,消費者が理解できるように説明する義務を
負うというべきである。
イ パケットによる従量制の課金方式においては,(ア)パケットという単
位が不明確かつ不可視であるため,提供される情報について,どの程度
の料金が課されるのかが不明であること(単位の不明確性),(イ)サービ
スの提供を受ける際に,提供される情報量が,あらかじめ明らかになら
ないこと(サービス量のコントロールの不能性)から,サービスを受け
る消費者は,当該ウェブサイトを閲覧することによりどの程度の通信料
金が発生するかについて,事前に計算し,課金される通信料金を予測す
ることが出来ない。また,携帯電話によるインターネット通信において
は,1分間の通信により最大で8万6000円を超える料金が発生する
こともあり,アクセスインターネットは,月額4200円に通信料金の
上限額が定められている料金プランである「パケットし放題」(以下,単
に「パケットし放題」という。)の対象外とされていることから,同サー
ビスの利用により,通信料金が,消費者の予測に反し高額になるおそれ
がある。現実に,独立行政法人国民生活センター(以下「国民生活セン
ター」という。)等には,消費者から,平成18年度で249件,平成1
9年度で865件もの多数の高額パケット料金の苦情が寄せられ,平成
19年4月5日には,国民生活センターが高額パケット料金に関する注
意喚起を行い,平成20年にかけて報道で高額パケット料金のトラブル
が取り上げられ,総務省も注意喚起をした。
このように,本件契約においては,異常に高額なパケット料金が発生
する事態が生じる危険性があったのであるから,情報・交渉力において
消費者と格差のある事業者である被告は,消費者に高額なパケット料金
が発生しないよう,単に「1パケット=0.2円」と説明するだけでは
足りず,具体的に消費者が予測できるような形で,消費者が当該ウェブ
サイトを閲覧すれば,いくらのパケット料金が課されるかを説明し,情
報提供する義務,または,本件契約当時,消費者が高額パケット料金発
生を避けられるように情報提供,説明する義務があった。
ウ 原告は,本件契約時に,被告の販売代理店の従業員から,通信料金が
1パケットあたり0.2円であることや,携帯電話をパソコン

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,10万7138円及びこれに対する平成22年9月2
2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 第1項の額を超える額の金員の支払を求める原告のその余の請求をいずれも
棄却する。
3 訴訟費用は,これを20分し,その11を被告の,その余を原告の各負担と
する。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。