損害賠償等請求

事件の基本情報

裁判所京都地方裁判所
事件番号平成27(ワ)2640
判決日2017-04-25
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法13条、憲法82条1項、民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
⑴ 被告に被告適格はあるか(本案前の抗弁)。
ア 被告の主張
原告の氏名,住所及び電話番号は,西日本電信電話株式会社(以下「N
TT西日本」という。)が発行した電話帳である平成27年6月版の「ハ
ローページ京都市南部版」(以下,紙媒体の電話帳を「ハローページ」と
呼称する。)に掲載されているから,本件訴訟はNTT西日本を被告とし
て提起されるべきであり,被告は被告適格を有しない。
原告の氏名,住所及び電話番号を容易に検索できるようにしているの
は,検索サービス「グーグル」を運営する Google Inc.であり,被告で
はないから,本件訴訟は Google Inc.を被告として提起されるべきであ
り,被告は被告適格を有しない。
特設サイト現行版は米国カリフォルニア州に所在する Automattic,
Inc.が運営するウェブサイトであるから,同サイト上の原告の氏名,住
所,電話番号及び郵便番号の削除は,Automattic,Inc.に行わせるべき
であり,被告は被告適格を有しない。
訴状への原告の住所及び氏名の記載は民事訴訟規則2条1項1号に
よって定められており,訴状は憲法82条1項により公開が予定されて
いるものであるから,訴状の公開によるプライバシー侵害に関する損害
賠償請求は,民事訴訟規則が憲法13条に反することを理由として国に
対して提起されるべきであり,被告は被告適格を有しない。
イ 原告の主張
争う。
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⑵ 本件訴訟提起は訴権の濫用か(本案前の抗弁)。
ア 被告の主張
原告の氏名,住所及び電話番号はハローページに掲載され,誰でも知り
うる状態となっていることから,原告は,これらをネットで公開されたこ
とによる実質的な被害を受けていない。一方,被告は,本件訴訟によって
多大な応訴の負担を被った。このような訴えの提起は,訴権の濫用である。
イ 原告の主張
争う。原告の氏名,住所及び電話番号がハローページに掲載されていて
も,インターネットで公開されているものではないから,公開範囲に差が
あり,実質的な被害がないとはいえない。また,被告の応訴の負担は,訴
訟制度に当然に付随するものである。
⑶ 本件掲載行為①ないし③は不法行為に当たるか。
ア 原告の主張
原告の氏名,住所,電話番号及び郵便番号がプライバシー情報に当た
ること
原告の氏名,住所,電話番号及び郵便番号並びに原告が裁判手続を行
っている事実及び裁判でどのような主張がなされているかという事実は,
通常人が公開を欲しない事実であるから,保護されるべきプライバシー
情報にあたる。原告が,配布の範囲が限定されている紙媒体のハローペ
ージに原告の氏名,住所及び電話番号が掲載されることに同意していた
としても,インターネットを通じてこれらの情報が公開されるこ

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,5万5000円及びこれに対する平成27年8月
14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告は,ウェブサイト「A」(http://B)から,原告の氏名,住所及び
電話番号の記載を削除せよ。
3 被告は,原告に対し,5万5000円及びこれに対する平成27年8月
23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 被告は,ウェブサイト「C」(http://D)から,京都地方裁判所平成2
7年(ワ)第2640号損害賠償等請求事件及び同庁平成27年(ヨ)第30
5号インターネット情報削除仮処分命令申立事件の裁判関係書類に記載さ
れた原告の住所,電話番号及び郵便番号の記載を削除せよ。
5 被告は,2項及び4項記載のウェブサイト並びにその他のウェブサイト
において,原告の住所,電話番号及び郵便番号を掲載してはならない。
6 原告のその余の請求をいずれも棄却する。
7 訴訟費用はこれを10分し,その4を原告の負担とし,その余を被告の
負担とする。
8 この判決は,第1項から5項まで,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。