事件の基本情報
| 裁判所 | 京都地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(わ)1589 |
| 判決日 | 2017-11-07 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断】 弁護人は,①各公訴事実の事件性,被告人の犯人性,殺意及び責任能力(責任能 力については判示第3の事実を除く。)について合理的な疑いが残る,②被告人に 訴訟能力はない,③死刑は憲法に違反すると主張するため,以下検討する(なお, 証人の引用については,証人の姓のみを示すことがある。)。 第1 判示第1の事実(以下「A事件」という。)について 1 事件性 ⑴ Aの死亡状況 Aは,平成25年12月28日午後3時頃(以下,⑴,⑵での時刻表記は, 同日を指す。),判示第1記載のA方で隣人と会話をした後,午後9時53 分にA方2階8畳洋間で心肺停止の状態で発見され,病院に救急搬送された ものの,午後10時52分に死亡が確認された(甲471,証人W1,W2)。 午後9時53分の時点ではAの顎関節に死後硬直は生じておらず(証人W 2),顎関節の硬直が遅くとも死後約二,三時間以内に生じることからすれ ば(証人W3,W4),Aの死亡時刻は概ね午後7時頃から午後9時53分 - 2 - までの間であったと認められる。 ⑵ Aの死因 Aの遺体を解剖したところ,Aの胃には食後約1時間以内と考えられる未 消化の胃内容物が含まれていたから,Aは食後約1時間以内で急死したと認 められる。しかし,Aの遺体には,一般的な急死の原因である外傷も,心筋 梗塞や脳梗塞等の病気も見当たらなかった。一方で,Aの心臓血及び大腿血 からは致死量を超えるシアン化物イオン(シアン化合物が,水中において陽 イオンとシアン化物イオンに電離したもの)が検出され,胃内容物からもシ アン化物イオンが検出された。シアン(青酸)は,人の細胞への酸素供給を 阻害し,細胞の活動を停止させる(このような状態をシアン中毒という。) 猛毒である(証人W5,W6,W7,W3,W4。なお,シアン化物イオン を検出した検査方法は,日本工業規格で定められた適正なものと認められ る。)。 そして,Aの胃底部(胃の上部)には,固体のシアン化合物が接触したと 考えて矛盾しない限局したびらん(軽度に溶解した部分)が生じていた。シ アン化合物は体内で生成される物質ではなく,肛門や血中から胃に至るとも 考え難いから,Aはシアン化合物を口から服用したといえる(証人W3)。 さらに,口から直に服用した場合には,唇,口腔及び食道にびらんが生じる はずであるが,Aのこれらの部位にはびらんがなかったから,Aは,カプセ ル又はオブラート等に入った固体のシアン化合物を服用したと認められる (証人W3,W4)。 Aが食後約1時間以内で死亡しており,シアン化合物を服用したのは食事 の後であること(証人W3)からすれば,Aがシアン化合物を服用してから 死亡するまでの時間は,概ね1時間以内であると認められる。一方で,シア ン化合物が胃に入ってから死に至るまでの
主文(判決文より)
被告人を死刑に処する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。