事件の基本情報
| 裁判所 | 京都地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)2327 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法415条、民法709条、民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張 ⑴ Cの死因について (原告らの主張) Cは,本件プール内での溺水により急性呼吸促迫(窮迫)症候群(以下「A RDS」という。)に陥り,一度も意識を取り戻すことなく低酸素脳症によっ て死亡した。 Cが溺水によって死亡したことは,本件プールから引き揚げられた時点で Cが呼吸停止状態になっていたこと,救急搬送時に胸部聴診によって両肺野 に湿性ラ音が認められたこと,主治医が入院の契機となった病名として溺水 と記載していること等からも裏付けられる。 また,J医師は,医学的知見に照らし,溺水によるARDSが低酸素脳症 を生じさせたといえる旨の意見を述べている。 - 4 - したがって,Cの死因は,溺水による低酸素脳症である。 (被告の主張) ア Cが本件プール内で発見された際,仰臥浮遊した状態であったこと,C の体内に水が入っていなかったこと,鑑定書等の判断からすると,Cは, 溺水により呼吸停止状態になったのではなく,水の中で倒れ込んだ時点に おいて,相当な時間吐しゃ物誤嚥によって窒息に陥っていた可能性が高い。 イ また,Cには,8月3日午前9時21分に顕著な脳浮腫が認められたが, 入院中のCの状態の経過からすると,この脳浮腫は,本件事故の窒息状態 を契機とする脳損傷の経過の延長ではなく,新たに発症した血栓症又は塞 栓症によるものと考えられる。さらに,Cが救急搬送時高体温の状態にあ ったこと,低体温療法中の体温コントロールが困難であったこと等の事情 を考慮すると,本件事故によって窒息状態に陥った時点で既にウイルス性 脳炎等の内因性疾患にり患しており,その疾患によって,容体が急変して 死亡に至った可能性もある。 ウ したがって,Cが低酸素脳症により死亡した原因は溺水ではなく,本件 プールで窒息したことと死亡との間にも相当因果関係は認められない。 ⑵ F及びGの監視義務違反について (原告らの主張) 本件保育園の保育士であり,Cの担任らであるF及びGは,Cを含む園児 らがプール活動をしている際,監視時間や監視範囲に空白が生じないよう適 切な監視をすべき義務を負っていた。また,監視者は,本件プールの周りを 順次移動しながら死角がないよう慎重に監視する体制で臨むべき義務を負っ ていた。 特に,Fは,監視者として一人になる時間があり,一人の間は慎重に監視 をすべき義務,すなわち,監視に専念し,規則的に目線を動かしながら,監 視エリア全域をくまなく監視し,動かない者や不自然な動きをしている者を - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は,原告A及び同Bに対し,それぞれ856万3920円及びこれに対 する平成27年10月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払 え。 2 被告は,原告らに対し,それぞれ110万円及びこれに対する平成26年8 月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用はこれを2分し,その1を被告の負担とし,その余は原告A及び同 Bの連帯負担とする。 5 この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。
出典
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