事件の基本情報
| 裁判所 | 京都地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)915 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑事訴訟法222条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 ⑴ A警部補らの捜査及び逮捕の違法性(争点1) (原告の主張) A警部補らは,午前10時10分頃に本件捜索を終えた後,何ら法的根拠が ないにもかかわらず,原告を本件マンションに留め置いた上,原告が弁護士の 氏名や連絡先を確認するために知人に電話することを制止し,原告を弁護士の 助言を受けることができない状態に置いた。このような留め置き及び電話の制 止(弁護人への相談の妨害)は,国賠法上違法であるというべきである。 さらに,A警部補らは,原告が,覚せい剤使用の有無を尋ねられた際に「前 刑からは何回か使用した。」とは述べておらず,また,原告が「4日後に来てく れ。」と述べたのは覚せい剤の最終使用日を尋ねられたことを受けてのもので はないにもかかわらず,捜査報告書に「被疑者(原告)に対し覚せい剤使用の 有無について質問したところ,『前刑からは何回か使用した。』旨供述し,さら に捜査員が覚せい剤の最終使用日について確認したところ,暫くの間考え込み 『4日後に来てくれ』と返答し,使用日についてあやふやな回答を申し立てた。」 等と虚偽の記載をし,当該捜査報告書を疎明資料として強制採尿令状の請求を 行い,同令状の発付を受けた上で,原告に対し,強制採尿令状が到着した旨述 べて,任意採尿に応じさせた。このような虚偽の証拠により強制採尿令状の発 付を受け,それを用いて原告に任意採尿に応じさせた行為は,国賠法上違法で あり,これに基づく本件逮捕も違法である。 (被告の主張) Tの覚せい剤使用に関する捜査経緯及び本件捜索での原告の言動等からす ると,Tの住居である本件マンションにTの覚せい剤使用に関する証拠物が存 在する蓋然性があり,本件マンションに対する詳細な捜索を行う必要があった のであるから,本件捜索は,開始後1時間弱では終了しておらず,午後2時3 分まで継続していたのであり,原告を違法に本件マンションに留め置いたもの ではない。 また,本件捜索に係るTの覚せい剤使用には,Tの他,その交際女性や前妻 である原告が関係しているところ,本件捜索当時,その詳細は不明であり,原 告がその他の関係者と連絡を取ることで,捜索妨害行為や証拠隠滅工作を図る おそれがあった。そのため,A警部補及びD巡査は,本件捜索中に外部と連絡 を取ろうとした原告に対し,刑事訴訟法222条1項,111条1項,112 条1項や捜索差押許可状自体の効力に基づき,電話の目的及び相手方を確認し ようとしたにすぎず,原告を弁護士と接触することができない状況に置くこと を目的として原告が知人に電話するのを制止したわけではないから,原告の弁 護人選任権を侵害するものではない。 さらに,原告は,A警部補から前刑以降における覚せい剤使用の有無及び回 数について質問された際,「1回も使ったことがないってこと
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,55万円及びこれに対する平成27年3月30日から支 払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを4分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担と する。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。