危険運転致死傷

事件の基本情報

裁判所京都地方裁判所
事件番号令和3(わ)700
判決日2023-02-28
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項、刑法21条、刑法54条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
被告人が判示の日時場所において、進行を制御することが困難な速度(以下「制
御困難高速度」という。)である時速約94㎞で自車を走行させたことにより、
25 H運転の自動車前部に自車前部を衝突させ、判示の死傷結果を生じさせたことに
争いはなく、証拠から間違いなく認められる。しかしながら、検察官と弁護人と
- 1 -
の間では、制御困難高速度の故意の有無に争いがある。検察官は、被告人は運転
操作を少しでも誤れば自車を進路から逸脱させるほどの高速度になっている、又
は、なっているかもしれないと分かっていたから、制御困難高速度の故意が認め
られると主張する。これに対し、弁護人は、被告人が制御することが困難な高速
5 度になっている、又は、なっているかもしれないと分かっていたことが、間違い
ないとは言えないと主張する。
2 争点に対する判断
⑴ 本件当日、被告人は、大学自動車部の見学会に参加したところ、そこでは自
動車部のガレージを出発して一般道を走行する乗車体験が行われた。そのコー
10 ス(以下「本コース」という。)は、片道約1.6㎞の道路を往復するもので、
その大半は片側一車線の対面通行道路であった。また、その片側一車線の対面
通行道路には、左右のカーブが複数あり、復路では山道のカーブが続いた後に
平地となったコース終盤に、限界旋回速度(自動車がカーブに沿って走行する
ことができる最高速度)が時速約85.1㎞の他よりも急な左カーブ(カーブ
15 ②)があった。
被告人が本コースを走行するのは、本件当日が初めてであったが、本件事故
に先立ち、自動車部員が運転する車の助手席に乗り、本コースを2往復したほ
か、自分の車をさほど速度を出さずに自ら運転し、本コースを1往復したこと
があった。したがって、被告人は、本コースの大半が片側一車線の対面通行道
20 路であることや、本コース終盤の山道から平地となった先に他よりも急な左カ
ーブがあることを分かっていたと認められる。
本件事故は、被告人が2回目に自分の車を自ら運転した際に起きたが、その
車のドライブレコーダー映像等によると、被告人は、復路の開始と同時に急激
に速度を上げて高速度で運転し続け、事故現場から約250メートル手前の山
25 道にある左カーブ(以下「カーブ①」という。)に時速95㎞で進入し、車は、
カーブを曲がる際、センターラインを大きくはみ出したことが認められる。ド
- 2 -
ライブレコーダーの位置と運転者の位置の違いによる見え方の違いを考慮して
も、被告人はそのことを容易に認識できたし、実際、はみ出した直後に車は自
車線に戻っているから、被告人は車がセンターラインを大きくはみ出したこと
を認識していたと認められる。
5 しかるに、被告人は、車を減速させることなく運転し続け、カーブ①進入時
とほぼ同じ時

主文(判決文より)

被告人を懲役6年に処する。
未決勾留日数中60日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。