事件の基本情報
| 裁判所 | 京都地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)1625 |
| 判決日 | 2025-01-23 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法120条3項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に関する当事者の主張 ⑴ 相談役報酬の支払が利益供与に当たるか(争点1) (原告らの主張) ア 被告は、昭和59年から、京都新聞社(原告HD)の大株主として、役 員らに対して辞任を迫っていたところ、昭和60年6月、被告と京都新聞 社(原告HD)の当時の代表取締役Dとの間で、被告が経営に口を出さな い代わりに、京都新聞社(原告HD)及びその子会社の相談役報酬名目で 被告に対して金銭を支払う旨の合意(以下「本件合意」という。)がされ た。 したがって、本件合意に基づく原告らの被告に対する相談役報酬の支 払は利益供与に当たる。 - 4 - イ 被告の相談役としての業務内容は、自宅等で京都新聞グループの業績等 の報告を受けることのみであった。他方、被告に支払われた相談役報酬 は、原告HDの代表取締役報酬よりも高額で、被告の相談役としての業 務から原告らが得た利益は、相談役報酬の額に比して著しく少ないもの であった。 したがって、原告らが被告に対して相談役報酬を支払ったことは利益 供与に当たることが推定される。 (被告の主張) ア 原告らは、A家を尊重する趣旨で被告に相談役を委嘱したのであり、被 告の株主権の行使をおそれたためではない。相談役の報酬は、役員ではな い名誉職である社主や社友に対する報酬などと同じ慣行により支給されて きたものであり、被告に対する相談役報酬の支払は利益供与に当たらな い。 本件合意は、京都新聞社(原告HD)を標的にしていた反社会的勢力 から被告を守るという合意であり、利益供与の合意ではない。 イ 被告の受けた厚遇は、A家の尊重という趣旨からされたものであり、無 償の利益供与ではない。 ⑵ a 山荘の管理人費用の支払が利益供与に当たるか(争点2) (原告HDの主張) 原告HDには、a 山荘を利用しなくなった平成10年以降、夜間に管理人 を配置する必要がなく、a 山荘の夜間の管理人費用(半日分)は被告の私邸 の管理のための費用であった。また、京都新聞社(原告HD)の常務会にお いて迎賓館の解体が議論された平成24年8月以降は、管理人を配置する必 要がなく、a 山荘の管理人費用全額が被告の私邸の管理のための費用であっ た。 したがって、別紙1-2の「請求額」欄記載の管理人費用の支払は、相談 - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は、原告HDに対し、3億1410万円及び別紙1-1の「請求額」欄 記載の各金額に対する同別紙「損害金起算日」欄記載の各日から支払済みまで 同別紙「損害金の割合」欄に記載の各割合による金員を支払え。 2 被告は、原告HDに対し、9215万4850円及び別紙1-2の「請求 額」欄記載の各金額に対する同別紙「損害金起算日」欄記載の各日から支払済 みまで同別紙「損害金の割合」欄に記載の各割合による金員を支払え。 3 被告は、原告KIPに対し、6451万円及び別紙2の「請求額」欄記載の 各金額に対する同別紙「損害金起算日」欄記載の各日から支払済みまで同別紙 「損害金の割合」欄に記載の各割合による金員を支払え。 4 被告は、原告プロパティーズに対し、1480万円及び別紙3-1の「請求 額」欄記載の各金額に対する同別紙「損害金起算日」欄記載の各日から支払済 みまで同別紙「損害金の割合」欄に記載の各割合による金員を支払え。 5 被告は、原告プロパティーズに対し、2540万円及び別紙3-2の「請求 額」欄記載の各金額に対する同別紙「損害金起算日」欄記載の各日から支払済 みまで同別紙「損害金の割合」欄に記載の各割合による金員を支払え。 6 訴訟費用(参加によって生じた費用を含む。)は被告の負担とする。 7 この判決は、第1項ないし第5項に限り、仮に執行することができる。ただ し、被告が原告HDに対し3億2000万円の担保を供するときは第1項及び 第2項の仮執行を、被告が原告KIPに対し5000万円の担保を供するとき は第3項の仮執行を、被告が原告プロパティーズに対し3000万円の担保を 供するときは第4項及び第5項の仮執行を、それぞれ免れることができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。