業務上過失傷害被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号平成24(わ)670
判決日2014-05-15
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点は,被告人が,甲が口の中に水が入っても誤飲しないで空気
を吸うこと(以下「気道コントロール」という。)をできずに溺水するおそれの
あることを予見できたかどうか(争点1),被告人が,甲と互いに組になって行
動するバディを組んで同人を1メートル以内に置き,5ないし10秒に1回,同
人の目の状態及び水中サインに対する反応速度等を確認すべき注意義務があった
かどうか(争点2),被告人が上記の注意義務を尽くしていれば,公訴事実記載
の傷害(以下「本件傷害」という。)の結果が生じることを回避できたかどうか
(争点3)である。
3 当事者間に争いがなく,関係証拠上,容易に認められる事実は以下のとおりで
ある。
(1) 被告人は,スクーバダイビング(以下単に「ダイビング」ということがあ
る。)のガイドダイバーとして,ダイビング客の引率業務に従事していたもの
であるが,公訴事実記載の日時場所において,ダイビング客である甲,その夫
乙及び甲ら夫婦の知人である丙(以下,甲,乙及び丙の3名を「甲ら3名」と
いうことがある。)を引率し,ダイビングを行った。
(2) 甲ら3名は,皆ファンダイビングを行うことのできる資格であるいわゆる
Cカードを取得していたが,本件当日までのダイビング経験は,使用した空気
タンクの本数(以下「経験本数」という。)に換算すると,甲については,約
1か月前に本件のダイビングに備えて行ったプールでの練習を含め15本で,
海でのダイビングは約6年ぶりであった一方,乙については45本であり,丙
については11本で,ダイビングは約1年ぶりであったが,そのうち八,九本
は被告人のガイドの下で行ったものであった。被告人は,引率を始める前に,
甲ら3名の上記のダイビング経験を確認した。
(3) 被告人は,甲ら3名を引率して,本件当日午前8時30分頃,ダイビング
船で出港し,その船上において,甲ら3名に対し,ダイビング中の注意事項等
- 2 -
を伝えるブリーフィングを行うとともに,被告人と丙,乙と甲がそれぞれバデ
ィを組むよう指示した。本件現場であるeと呼ばれるダイビングポイントに到
着した後,午前10時2分頃,被告人,丙,乙,甲の順で,船尾から大きく足
を踏み出して入水するジャイアントストライドエントリーという方法でエント
リー(入水)した。
(4) 甲は,エントリーの際,頭部に装着していたマスクと口にくわえていたレ
ギュレータが共に外れ,更に海水を飲み込んだことで手足をばたつかせるなど
して慌て,パニック状態に陥り,マスクやレギュレータを自分で装着し直すリ
カバリができなかった。甲は,助けを借りつつ船尾まで海面を移動し,船尾端
のはしごにつかまりながら,二,三分の間落ち着くのを待った。
(5) 午前10時5分頃,潜降するに当たり,被告人は,甲と至近距離で向かい
合

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。