業務上過失致死被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号平成25(わ)430
判決日2016-10-14
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,Cが公訴事実記載のように半密閉式石油ストーブ(以下
「本件ストーブ」という。)の上面に着ていたパジャマなどの衣類を置くなどして,
これを燃え上がらせたことが本件火災の発生原因として認められるかどうかという点
のほか,本件火災発生の予見可能性,予見義務違反及び回避可能性,結果回避義務違
反の有無や,本件火災当時の夜勤従業員の行動が不適切であったかどうか,の諸点に
あるとされた(なお,検察官立証終了後,弁護人が主張立証内容の追加を申し出たこ
となどを受け,期日間整理手続に付されて若干の主張整理が行われている。)。
当裁判所は,本件火災の発生原因が検察官主張のとおりのものであったと認めるこ
とはできず,その結果,本件公訴事実に従って被告人を有罪と認定することはできな
いと判断した。以下,その理由を説明する。
第2 前提となる事実関係
関係証拠から認められる前提となる事実関係は,以下のとおりである。
1 A及びその建物の概況等
Aは,介護保険法等に基づく指定認知症対応型共同生活介護事業所であり,認知症
の要介護者のための共同生活住居(グループホーム)として,入浴,排せつ,食事等
の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練が行われていた。その共同生活介護事
業に係るAの建物(以下「本件建物」という。)は木造2階建てで,1階中央からや
や西側の位置に公訴事実記載の居間兼食堂(南北の長さ6m余り,東西の長さ4m余
り)があり,その部分の天井は2階まで吹き抜けとなっていた(甲5,甲8現場見取
図第5図〔添付別紙1参照※省略〕等)。本件建物には,認知症の高齢者9名が1階
及び2階の各居室に入居していたが,本件火災当時は,そのうち8名の入居者(1名
を除き本件火災により死亡)と夜勤従業員1名が本件建物内にいた。
本件ストーブ(幅約70㎝,奥行き約33㎝,高さ約60㎝)は,居間兼食堂の西
側壁面から約10㎝,北側壁面から約127㎝ないし約132㎝の位置に東向きに設
置され(甲8現場見取図第28図),本件ストーブの南側約120㎝ないし約125
㎝の位置には簡易ベッド1台(幅約90㎝,長さ約201㎝)が西側壁面に沿って置
かれており(甲8現場見取図第25図〔添付別紙2参照※省略〕),平成21年11
月以降,入居者のうちCが就寝時にこれを使用していた。本件当日,本件ストーブの
近くには物干し台2台が置かれ,多くの洗濯物が干されていた。
2 本件ストーブの設置状況,仕様等について
本件ストーブは,株式会社D製の床暖房用半密閉式石油ストーブ(型式(※省略)。
平成11年冬販売)である(甲11等)。本件ストーブの最上部には,内部の灯油燃
焼に伴う熱を室内に放熱する放熱器があり,その上面外側には,放熱器に物が直接触
れることを防止するために,金属製の棒が格子状に縦横に組まれた部品

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。