業務上過失傷害被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号平成28(わ)211
判決日2017-03-13
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点等について
弁護人は,被告人は店舗の施設・設備の維持・管理等の業務に従事していたとはいえ
ないとして,被告人の業務の内容等を争っている。また,被告人が,公訴事実の建物か
ら箱状の部品が落下したのに続いて同建物から更に部品が落下するおそれがあること
を認識し得たとは認められないとして予見可能性を争い,さらに,本件事故発生を確実
に防ぐことができるような措置を執ることは相当困難であったとして,結果の回避可能
性をも争っている。そこで,当裁判所が本件につき被告人を有罪と認定した理由につい
て,以下補足して説明する。
第2 被告人の業務の内容等について
1 関係証拠によれば,以下の事実が認められる。
被告人は,平成26年4月以降,株式会社A札幌駅前本店(以下「本件店舗」とい
う。)において副店長の職にあった。同社が運営する店舗の多くでは,店長の肩書を有
する者が存在せず,副店長が,全般的に店舗業務を統括するという店長の職務を担うも
のとして当該店舗の責任者とされることが多かったところ,本件店舗では,副店長3名
のうち被告人がそのような店長職を行っていた(以下,このような立場の者を単に「店
長」ということもある。)。同社では,店長の職に就く者に対し,業務内容や心構えな
どを具体的かつ網羅的に記載した内部資料(「店長手引書」と題するもの)を交付して
いたところ,同資料では,店長に求められるマネジメント能力として「安全管理」「設
備保守管理」等の観点が挙げられ,店長の日課業務として,店舗内外の機械設備等に関
する異常の有無につき点検確認を行うことが明記されている(たとえば,開店前の業務
として「店舗・設備機器の確認」「機械、設備(異常音・異臭)、店舗外観等の日常チ
ェック」,開店後営業時間内の業務として「設備、機器類の異常の有無(かに看板、自
動ドア、照明、エアコンなど)」を確認することが,閉店後の業務としては「店内外を
巡回し、異常の有無を確認する」ことや「看板、ネオン等の外部的チェック」がそれぞ
れ記載されている。また,安全衛生管理業務として「店内設備等の概要を把握し、日常
点検を行う。設備等の修理、及び工事においては必ず立会い、保守点検については本部
との連携において実施する」「安全衛生、火災、盗難等の事故を未然に防ぎ、お客様、
社員の安全性を確保する事に徹する」と記載されている。)。
そのほか,同社総務部長(乙)も,上記資料の内容に沿って,店舗建物・設備の日常
的な維持・管理は各店舗店長の職務の一つである旨供述し,たとえば,店長は,店舗建
物や設備に不具合が生じ,それが原因で客に危険が及ばないよう,同社本部の担当部署
(名古屋市所在の建築営繕部)などに修理を依頼するほか,自らもできる限りの措置を
執ることが求められている旨述べている。これらからすると,本件店舗

主文(判決文より)

被告人を罰金40万円に処する。
その罰金を完納することができないときは,金5000円を1日
に換算した期間被告人を労役場に留置する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。