住居侵入,強盗殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号平成28(わ)554
判決日2017-03-16
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項、刑法19条1項1号、刑法21条、刑法45条、刑法54条1項、刑法56条1項、刑法130条、刑法240条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,被告人に強盗の目的が認められるか否かである。
1 本件犯行状況等
関係証拠によれば,本件犯行状況については,次のとおりであったと認められ
る。
被告人は,平成28年5月9日から翌10日にかけての辺りが暗い時間帯に,
牛刀を持参して被害者方に行き,手袋をはめ,スニーカーを履いたまま,脚立等
を利用して台所窓から被害者方に侵入した。
被告人は,被害者方寝室内において,抵抗する被害者に対し,牛刀で,頸部,
顔面及び左前胸部等50か所を切り付けるなどして被害者を殺害した。その際,
被告人は,右手親指第一関節付近に長さ約4センチメートル,深さ約5ミリメー
トルの切り傷を負うなどした。
その後,被告人は,被害者方の寝室及び居間を中心に,2階や台所を含め多
数の場所で,たんすの引き出しを開けて中を探るなどの物色行為を行った。また,
被告人は,物置内のバールやドライバーを持ち出して寝室内の金庫をこじ開けよ
うとするなどした。そして,被告人は,被害者が買い物代として別に保管してい
た封筒内の現金1752円を抜き取り,被害者方からこれを持ち去った。
2 強盗目的の有無
被告人は,辺りが暗い時間帯に,脚立等がなければ届かない台所の窓からあ
えて侵入し,その後も土足で被害者方の屋内を歩き回っていること,また,持参
した牛刀で被害者を殺害し,被告人自身も負傷したにもかかわらず,そのまま被
害者方にとどまって非常に多くの場所を漁った上で,現金を持ち去っていること
からすれば,被告人が当初から強盗の目的で被害者方に侵入し,被害者を殺害し
たと推認できる。
加えて,被告人は,平成28年4月27日に支給された生活保護費約8万3
000円をその日のうちに銀行口座から引き出したにもかかわらず,同年5月7
日にはガス料金約1万円の,同月9日には家賃等3万9000円の支払い延期を
それぞれ申し出るなどしており,本件当時,かなり金に困っていたと認められる。
このような被告人の経済状態を考え合わせると,被告人が強盗目的をもって被害
者方に侵入したことがより強く推認される。
3 被告人の供述の信用性
これに対して,被告人は強盗目的がなかったと供述する。
すなわち,被告人は,平成27年11月8日,被害者に返済期限などを決め
ずに5万円を貸し付けたところ,被害者がなかなか返済しなかったことから,本
件当日,その返済を求めるために自宅から牛刀を持参して被害者方を訪れた,玄
関前で被害者に追い返されたことから,台所窓から被害者方に侵入したところ,
台所にいた被害者が居間に招き入れた,居間で被害者と向き合って座り,テーブ
ル上に牛刀を置き,金を返済しないのであれば牛刀で指を詰めろと迫った,する
と被害者が牛刀を右手に持って切り付けてきたため,右手でこれを防ぎ,そのと
きに右手親指にけがを負った,その後

主文(判決文より)

1 被告人を無期懲役に処する。
2 未決勾留日数中100日をその刑に算入する。
3 押収してある牛刀の刀身部分1丁(平成29年押第6号符号1)及
び柄部2点(同号符号2)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。