強盗致傷,窃盗被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号平成29(わ)380
判決日2017-12-21
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断)
※ 以下,この項では,被告人Aを単に「A」といい,その他の被告人についても同
じ例による。また,判示第1の事実を「第1事件」と,同第2の事実を「第2事件」
と,同第3の事実を「第3事件」という。「量刑の理由」の項でも以上の例に従う。
第1 第1事件について
1 争 点
Cの弁護人は,本件窃盗はAが1人で行った犯行であり,Cにはその共謀はなかっ
たから,無罪であると主張している。
2 検 討
Aの公判供述
Aの公判供述は,概要以下のとおりである。前日から犯行前にかけて,A運転の車
でCとともに2か所のパチンコ店(d市及びb市)からa市内のe近辺まで移動しつ
つ,自身が運転役,Cが実行役を担うこととして,ともにひったくりをしようと,パ
チンコ店では換金所から出てくる客を,e近辺では低速度で徘徊しながら通行中の女
性を物色し機会をうかがっていた。e近辺での徘徊中,Cがひったくりを試みたが実
行できないということが3度続き,あきらめて帰ろうとしたところ,被害者が目に留
まったので,Aは自らひったくりをすることとし,車を停止させた。Aは,Cに「行
ってくる」と告げて本件犯行に及び,直ちにCの運転で逃走した。Aは,犯行で得た
現金約20万円のうち約5万円をCに渡し,約15万円を自分のものにした。
Aの公判供述の信用性及び共謀等に関する検討
ア Aは,長時間ひったくりの機会をうかがい,本件の実行役をすすんで果たした
ことなど,自身に不利な事実関係を率直に述べており,両名が長年の友人であること
にも照らすと,Cの関与を殊更強調して自身の処分を軽くしようとしているおそれは
低いと考えられる。ひったくりをする機会を求めて,距離の離れたパチンコ店を2か
所,次いでe近辺へ順次移動し,車で徘徊を続けたのを経て犯行に及んだという経過
も,違和感の残らない自然な内容といえる。また,A供述のうち,e近辺での約1時
間程度にも及ぶ車での徘徊状況や犯行の直前・直後の車の動きに関する部分は,防犯
カメラ映像によって裏付けられている。
特に,犯行現場付近の防犯カメラ映像を見ると,Aが車を降りて被害者の方に向か
うと,車のブレーキランプがすぐに点灯してその後消えることがなく,犯行を終えた
Aが一目散に車に戻ってきて乗り込んだタイミングで文字通り直ちに車が発進した
ことが確認でき,この様子からは,Cは,Aの降車後すぐに運転席に移動し,Aが戻
ると車をすぐさま発進させたことが明らかである。このCの動きは,Aがひったくり
の実行に当たることを認識し,自身は運転役を担おうとしたがゆえの行動としてはじ
めて説明がつくものである。この映像に見られる両名の手際の良さは,Cはひったく
りの実行にあくまで消極的であったとする同人の供述(後述)よりも,前日から2人
でひったくりをしようとその機会を

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。