現住建造物等放火被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号平成30(わ)971
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
本件において,何者かが,平成30年9月20日(以下「本件当日」とい
う。)午後6時30分頃,上記の共同住宅(以下「本件建物」という。)のf
号室(以下「本件居室」という。)において火を放ったことは証拠上明らかで
ある。
そして,被告人と犯人とが同一であるか否かについて争われている。
2 本件居室への侵入の形態
本件居室の住人であるAは,火災発生当時外出していたところであるから,
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本件犯行は,何者かがAの不在中に本件居室に侵入して及んだものであると認
められる。
そこで,この侵入の形態から検討する。
本件居室は,共同住宅である本件建物の3階部分(1階部分は駐車場)の
一室であり,外部から出入りすることができるのは,玄関ドアのほか,東側
窓及び西側窓のみである。そして,Aが外出前に玄関ドアの鍵を閉めたと述
べていること,放火に気付いて玄関ドアを開けようとしたCがその際鍵が閉
まっていたと述べていることからすれば,本件犯行の前後には玄関ドアの鍵
は閉まっていたと認められる。また,窓については,Aは,外出の際,東側
窓の鍵は閉めていたことに間違いないが,西側窓は閉めていたものの鍵につ
いてはかけ忘れていた可能性がある旨述べており,本件犯行当時,西側窓は
鍵が開いていた可能性があると認められる。
そうすると,犯人は,玄関ドアを解錠して玄関から侵入したか,又は西側
窓から侵入したかのいずれかであると考えられる(なお,東側窓については,
Aの供述に疑問がないことに加え,侵入するには壁を伝うほかなく,およそ
侵入経路として考えられない。)。
そこで,まず,犯人が玄関ドアから本件居室に侵入したと仮定した場合,
それが可能な者について検討する。
ア 被告人のほかに本件居室の鍵を所持していた者として,A,Aの三女で
あるD及び本件建物の大家(以下「大家」という。)がいるところ,A及
びDは,火災発生当時に本件居室の周辺にはいなかったことから,犯行の
可能性はなく,大家についても,自らの所有する建物を焼損させる理由は
うかがわれず,あえて本件居室に火を放つことは考え難い。
イ また,上記アで挙げたA,D又は大家の所持する鍵を第三者が複製する
などして使用することで玄関ドアから侵入することについても検討してお
く。上記3名は,いずれも,所持していた本件居室の鍵の管理状況を供述
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しており,これらの供述の信用性に疑問はない。したがって,これらの持
ち主以外の者が,持ち主に気付かれずに鍵を複製し,玄関ドアから侵入す
る可能性は完全に否定できるものではないが,証拠上そのような者の存在
をうかがわせるものはなく,また,一般常識に照らしても,その可能性は
著しく低いといえる。
ウ そうすると,被告人以外に本件居室の鍵を所持していた者が本件犯行を
行った可能性は著しく

主文(判決文より)

被告人を懲役6年に処する。
未決勾留日数中150日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。