事件の基本情報
| 裁判所 | 札幌地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(行ウ)12 |
| 判決日 | 2020-01-28 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法92条、憲法93条、憲法93条1項、憲法93条2項、行政事件訴訟法9条、行政事件訴訟法9条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 原告らは本件訴えの原告適格を有するか。 4 争点に関する当事者の主張 (原告らの主張) 5 憲法92条は,地方公共団体の組織及び運営に関する事項は地方自治の本 旨に基づいて法律でこれを定めると規定している。また,憲法93条は,地 方公共団体の議会議員は住民が直接これを選挙すると規定し,「住民主権」 を定めている。一方,議会による議員の除名処分は,単なる内部規律の問題 を超えて住民主権に反するものである上,当該議員の行動を通じて実現しよ 10 うとするところの住民の「権利・利益の侵害」につながるものである。した がって,市議会議員の除名処分については,当該議員を選出した有権者であ る住民(選挙民)は,住民自身の権利や利益の実現を間接的に侵害されたと いえ,当該住民には原告適格が認められる。 原告らは,本件選挙においてA議員を市議会議員として選出したa区の住 15 民であるから,本件処分の取消しを求める原告適格を有する。 (被告の主張) 原告らは,「選挙民」には議員の除名処分の取消しを求める原告適格があ ると主張するが,「選挙民」は法令用語ではないこと,「選挙民」という概 念は法や条例が予定している議員の地位と整合しないこと,秘密投票制(憲 20 法15条4項)の下では「選挙民」であることは証明できないことなどから すると,「選挙民」は原告適格を基礎付ける概念とはなり得ない。 仮に「選挙民」に原告適格が認められたとしても,原告らが「選挙民」で あること,すなわちA議員に投票したことを基礎付ける証拠はなく,原告ら が「選挙民」に該当するかどうかは不明である。 25 さらに,行政事件訴訟法9条2項の枠組みに従い,本件処分の根拠法令で ある地方自治法134条及び135条1項4号の趣旨及び目的,同法と目的 を共通にする関係法令の趣旨及び目的,本件処分がその根拠となる法令に違 反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質等を考慮しても, 原告らに原告適格を認めることはできない。 したがって,原告らは本件処分の取消しを求める原告適格を有しない。 5
主文(判決文より)
1 本件訴えをいずれも却下する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。